2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K01203
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Research Institution | The University of Nagano |
Principal Investigator |
織田 竜也 長野県立大学, グローバルマネジメント学部, 准教授 (00431841)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | テーマのある空間 / フードカート / ローカルマーケット / ショッピングモール / トーテム操作媒体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「テーマのある空間(Themed Space)」概念を用いて都市空間を考察する。三年目の2020年度は引き続き米国各地での現地調査を計画していたが、実施することができなかった。理由は「現在までの進捗状況」欄に記載する。 これまでの現地調査で収集した資料を整理・考察し、中間報告として2020年度の日本文化人類学会研究大会で発表することができた。数百のフードカートが提示するメニューを詳細に分析し、単語や写真の組み合わせが地域や民族に深く関わる食文化を表象することを示した。そうした表象が創出する景観について、マイケル・ポランニーの暗黙知理論を援用した分析を行った。初めてのZoomを使用した遠隔的な学会発表であったが、有意義に交流することができた。 次年度の調査準備を進めた。ポートランドのフードカート群を考察するコンテクストとして、ファーマーズマーケット、ローカルマーケット、ショッピングモールなどを比較対象として調査する方向に研究が展開しているが、とりわけショッピングモールやハンバーガーショップに関する研究資料を入手して考察を進めた。 今後の調査対象として、ショッピングモールについてはオレゴン州ポートランド近郊のヒルズボロ、ローカルマーケットについてはワシントン州シアトルの地域で7店舗展開するハンバーガーショップ、ローカルあるいはファーマーズマーケットについてはカリフォルニア州サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフに関する情報を収集し、次年度の調査に備えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度の現地調査を実施することができなかった。その理由は新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う入国規制に関連して、とりわけ2週間の自主隔離期間を確保するのが日程的に困難だったためである。また議会議事堂襲撃事件に代表されるように、米国では暴力的なデモやアジア人が襲撃される事件が発生するなど、円滑な調査が見込めない状況もあった。
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Strategy for Future Research Activity |
8-9月に現地調査を実施する。新型コロナウィルス感染症の影響から2020年度の現地調査が実施できなかったので、研究期間を1年延長する方向で考えている。
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Causes of Carryover |
2020年度の現地調査を実施することができなかった。その理由は新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う入国規制に関連して、とりわけ2週間の自主隔離期間を確保するのが日程的に困難だったためである。また議会議事堂襲撃事件に代表されるように、米国では暴力的なデモやアジア人が襲撃される事件が発生するなど、円滑な調査が見込めない状況もあった。研究期間を1年延長する方向で考えている。
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