2020 Fiscal Year Annual Research Report
The comparative legal study of the dual-functional the Councils of State in Europe: The perspective of Separation of powers and Guarantee of human rights
Project/Area Number |
18K01256
|
Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
奥村 公輔 成城大学, 法学部, 准教授 (40551495)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | フランス国務院 / ベルギー国務院 / オランダ国務院 / イタリア国務院 / 二重機能型国務院 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、フランス・ベルギー・オランダ・イタリアにおけるそれぞれの国務院(法制諮問機関かつ最高行政裁判所)に関して、権力分立と人権保障の観点から検討するものであるが、2020年度においては、2019年度において実施したベルギー国務院及びオランダ国務院へのインタビューの内容を翻訳して研究ノートとして執筆することができた(奥村公輔=河嶋春菜「ベルギーにおける国務院の役割――国務院長官の証言」帝京法学34巻2号(2021年)ページ数未定、奥村公輔=河嶋春菜「オランダ国務院の特質――国務評定官の証言」帝京法学34巻2号(2021年)ページ数未定)。2020年度には、フランス国務院及びイタリア国務院へのインタビューを実施予定であったが、新型コロナウィルスの世界的まん延のために、これを見送らざるを得なかった。 一方、文献調査に基づき、2020年度には、フランス及びイタリアの国務院の役割を検討し、フランス国務院については論文を執筆・公表し、イタリア国務院については関連する法令の翻訳・公表を行うことができた(奥村公輔「国内法秩序形成における法制諮問機関と憲法裁判所との「対話」――フランスの国務院行政部と憲法院による統制を素材にして」法律時報92巻8号(2020年)103-108頁、奥村公輔〔イタリア法令翻訳〕行政裁判法典」成城法学88号(2020年)133-161頁)を執筆した。さらに、フランス・ベルギー・オランダ・イタリアの国務院の人的資源の質がいかに確保されているか、わが国の内閣法制局の人的資源の質の確保から、横断的検討を行い、これを論文として公表した(奥村公輔「内閣法制局の「人的資源」の質の確保に関する比較法的考察――フランス、ベルギー、オランダ、イタリアの国務院を素材に」法律時報93巻4号(2021年)83-88頁)。
|