2021 Fiscal Year Research-status Report
The Future of Transfer Pricing -assessment of intangibles and risk
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18K01260
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
松原 有里 明治大学, 商学部, 専任教授 (30436505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姚 俊 明治大学, 商学部, 専任准教授 (00610932)
潮海 久雄 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (80304567)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Transfer Pricing / Tax Treaty Arbitration / Taxpayers' rights / FIRE project / BEPS 2.0 / Digitalization / IFA / ILA |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度もコロナ禍で移動が引き続き制限されたが、、オンラインを活用した国際会議への積極的な参加(英語でのプレゼンや論文執筆)ができた点で満足のいく成果があった。具体的には、2021年4月より月1度~2度の国際課税に関するオンライン研究会(IFA WIN)を漆さき大阪経済大准教授と運営し、国内外を問わず税務・法務・会計専門職の女性に広くメンバーを募りネットワーク構築をした。 同研究会の使用言語は、日本語と英語のため、他国(豪・独・仏・スウェーデン・シンガポール・印・韓)の研究者・実務家との共同セミナーを6回程開催し、各国の研究者・実務家や日本人で外国語に堪能な女性研究者(租税法・刑法・行政法・訴訟法・政治学・会計学・財政学他)が随時集まって議論し、国際租税法・租税政策に関する理論と実務の融合が可能になり、研究ネットワークをさらに充実できた。 特に、海外との交流により、移転価格の論点も含むBEPS2.0(多国間)交渉の進捗状況を正確にフォローし、東京都税制調査会やIFA日本支部例会でのコメント等で関係各所に適切に伝えることができ、それまでの日本国内のデジタル課税中心の議論から最低法人税率へと国内世論を大きく転換させるきっかけになった。 なお、松原はクレメンス・ガルシア学習院大学教授と共同でOECDの移転価格税制についての英語の論文を分担執筆・脱稿した。来年度中に、オックスフォード大学出版で刊行予定であり、前年度に参加していたILAの国際研究プロジェクト(納税者権利保護)の研究成果の要約が2021年11月に公刊、2022年4月にはレポート全体が本になった。 その他、2021年6月にローザンヌ大学で日本の移転価格税制について、同年12月にはミラノ大で日本の国際租税政策の現状について英語で講義する機会を得た。2022年2月からは前述の活動を基に新たな国際共同研究も始まったところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍が継続しているため、海外への対面での会議参加、もしくは外国人の日本への招聘は全くできなくなったが、人的・知的交流は、オンライン会議ないし講義でも、ある程度は補えることがわかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、対面での会議出席やインタビューも順次可能になっていくと予想されることから、これまでオンライン上でコンタクトしていた国内外の研究者・実務家とも交流を深めることができると考えている。合わせて、3.4本かかえている仕掛中の英語・ドイツ語での論文執筆を完成させることを目標とする。
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Causes of Carryover |
コロナ禍が続いており、自由に海外渡航ができず、出張の機会がなかった。
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Research Products
(8 results)