2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study of the Assimilation polycy for foreign families in France
Project/Area Number |
18K01304
|
Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
江口 隆裕 神奈川大学, 法学部, 非常勤講師 (10232943)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | フランス / 移民政策 / 同化主義 / 家族呼寄せ権 / 移民支援団体 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度当初には、ある程度の出張期間が確保できる9月にフランスの調査を行うべく計画を立案していた。しかし、その後、新型コロナの感染が再び拡大し、対面でのインタビューによる感染リスクの増大や、帰国前72時間以内のPCR検査による陰性証明の提示という入国規制といった障壁が出てきたため、当初計画は撤回せざるを得なくなった。 その後、新型コロナの感染状況が落ち着き、入国規制が緩和されたため、10月28日から11月4日の短期間で現地調査を行った。パリでは、資料の収集を行うとともに、かねてから本調査に協力してくれた移民関係団体の関係者と面会するなどして情報を収集した。また、週末を利用してニースを訪れ、死者84名を出した2016年7月のニーストラックテロ事件の現場を見学するとともに、かつては退職後に住みたい街として人気だったニースが、南仏最大の移民の街になっている現状を視察した。 最終年度は短期間の調査とせざるを得なかったものの、研究期間全体を通じて、研究目的は概ね達成できたと考えている。具体的な成果としては、フランスの同化政策については、「フランスの移民政策と同化主義」『移民政策と国民-アメリカ・フランスの同化主義か、シンガポールの多文化主義か-』(2021年、神奈川大学出版会)において、フランスの移民政策の変遷、移民の現状、移民の家族も含めたフランス民法典における同化要件の詳細を論じた。また、マグレブ移民たちが本当にフランスに同化できているかどうか、及び移民支援団体の概況については、「フランスのマグレブ移民たち-家族のために異国で生きる人々-」神奈川法学第55巻第3号(2023年)にまとめたところである。
|
Research Products
(1 results)