2019 Fiscal Year Research-status Report
Good faith in contract performance
Project/Area Number |
18K01372
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山城 一真 早稲田大学, 法学学術院, 准教授 (00453986)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 契約法 / フランス法 / 信義誠実の原則 / 契約当事者の行為 / 意思表示 |
Outline of Annual Research Achievements |
当年度は、前半期を在外研究派遣先であるパリ第一大学での研究に充て、後半期を所属大学である早稲田大学での研究に充てた。 前半期には、文献調査を中心とする調査を行うとともに、現地研究者(Florent Masson教授、Julien Dubarry教授等)との間で契約法に関する意見交換を行い、研究成果として後記する論文の執筆準備を行った(なお、当年度末にはフランスを再訪し、Masson教授と共同研究の翻訳・公表について打合せをしたほか、Maxime Julienne教授と意見交換を行った)。 後半期には、在外研究中に得た研究報告の成果を口頭報告によって公表し、意見交換を行った。主なものとしては、(1)日仏共同研究である"Le renouveau du droit des obligations. Perspectives franco-japonaises"(法政大学、2019年10月29日)におけるinformation des contractantsとのテーマでの報告(消費者契約における情報提供義務が主な主題)、(2)早稲田大学比較法研究所の公開講演会(2019年11月22日)における「フランス契約法における<unilateralisme>」とのテーマでの報告を挙げることができる。また、上記(2)のテーマとも関わり、フランス破毀院商事部2007年7月10日判決をめぐるフランス法での議論を主題として、同判決の形成に対して大きな寄与をしたLaurent Aynes名誉教授(パリ第1大学)を招聘する講演会を主催し、参加者も交えて意見交換を行った。 以上のほか、本計画を遂行する過程で得た知見に基づき、若干の論稿を執筆・公表した。その内容は、後記のとおりである。 *本報告全体につき、仏語表記のアクサン記号を記すことができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
在外研究中には、若干の予定変更はあったものの、本計画において予定していた研究のほとんどに着手することができたほか、人的交流の機会にも恵まれ、研究内容をめぐって議論をする機会を得ることもできた。加えて、研究の継続・深化のために必要な資料を得ることもでき、日本帰任後も研究を継続する目途が立っている。さらに、帰任後に研究報告の機会を得て、同僚間において意見交換を行う機会を得たことも、今後の研究の展開に益するところが大きいと考えている。以上の理由に基づき、上記区分のとおりに現状を捉えている。
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Strategy for Future Research Activity |
外国法研究を継続して行うことを予定していたが、COVID-19の感染拡大のために研究施設の利用が限られるため、当面は、当年度までの間に収集した文献資料に基づく研究を遂行することとする。
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Causes of Carryover |
年度末にフランス出張を企画し、資料を収集するために予算を確保していたものの、為替レートの変動により、本年度予算につき若干の残額が生じたものである。
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Research Products
(7 results)