2020 Fiscal Year Research-status Report
自動走行の自動車における個人情報・プライバシーの保護の法的検討
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18K01396
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Research Institution | Institute of Information Security |
Principal Investigator |
湯淺 墾道 情報セキュリティ大学院大学, その他の研究科, 教授 (60389400)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自動運転 / プライバシー / AI / 個人情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、新型コロナウィルス感染症の蔓延により予定していた出張の多くをキャンセルせざるを得なくなり、情報収集や意見交換に大きな制約が発生したが、オンラインによる意見交換やインターネットを利用した情報収集を行った。その結果、個人情報の保護や自動運転(自動走行)に関する著書、論文、学会発表等の研究成果公開を行うことができた。2020年度に研究成果を公表したもののうち、主なものは次の通りである。 著書: 湯淺墾道「自動走行機能を持つ自動車は、手放しで運転できるのか」夏井高人・岡村久道・掛川雅仁編『Q & Aインターネットの法務と税務』(新日本法規、2020年)1184-28頁~1184-36頁 論文:折田明子・湯淺墾道「死後のデータを残すか消すか?:追悼とプライバシに関する一考察」情報処理学会論文誌61巻4号(2020年4月)1023-1029頁、「感染症対策で問われる個人情報保護」外交62号(2020年8月)50-55頁、湯淺墾道「5Gとサイバー犯罪」Nextcom43号(2020年8月)4-13頁、湯淺墾道「民事訴訟のIT化を実現するシステムとセキュリティ」ジュリスト2020年12月号70-75頁 学会報告:湯淺墾道「COVID-19対応と2000個問題」情報ネットワーク法学会2020年度研究大会第9分科会(2020年11月29日・オンライン開催)、湯淺墾道「訴訟記録のデジタル化とその利活用範囲」第45回法とコンピュータ学会総会・研究会(2020年11月21日・オンライン開催)、湯淺墾道「自動運転の自動車と保険に関する動向」第62回ISSスクエア水平ワークショップ(2021年1月15日・オンライン開催)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献を利用した調査や研究についてはおおむね順調である。個人情報の保護や自動運転(自動走行)に関する著書、論文、学会発表等の研究成果公開を行っている。 しかし2020年度は、新型コロナウィルス感染症の蔓延により、学会参加や情報収集のための出張がほどんどできなかった。このため、情報収集の多くはオンラインの会議やインターネットを利用した文献収集に限られたが、自動運転のような新技術については公開されていない情報も多く、それらについて対面で直接情報収集したり、意見交換をしたりすることが著しく困難であった。このため、最新の技術的動向の調査などについて、若干、研究計画の遅れは生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に沿って今年度も研究を推進する。特に学会参加、論文執筆等によってこれまでの研究成果を積極的に公表することに努める。 自動運転、自動走行に関する各国の法制度が整備され、わが国でも自動走行が一定の条件であれば公道上で可能になるなど、実用化段階に入っているので、中古車売買時のデータの取扱い等の実態についても調査を行いたい。 ただし、対面で直接情報収集したり、意見交換をしたりすることは引き続き難しいと思われるため、これに代わる手段(オンラインでの会議や学会への参加等)を積極的に実施することによって情報収集に努める。
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Causes of Carryover |
2020年度は新型コロナウィルス感染症の蔓延により、学会報告や情報収集のための出張をほとんど行うことができなかった。これに伴い、旅費をほとんど消化することができなかったので、その分は次年度に繰り越し、2021年度に感染症の抑制状況などをみながら使用することとした。
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Research Products
(10 results)