2020 Fiscal Year Research-status Report
リベラルな排外主義の理論的実証的研究:フランスにおけるムスリムの排除と抵抗
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18K01449
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
浪岡 新太郎 明治学院大学, 国際学部, 教授 (40398912)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ムスリム / フランス / 貧困 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はコロナ禍のために現地調査ができなかったので、これまでの調査のまとめと比較のための日本での調査を行なった。具体的には、フランスにおけるムスリムの経験する、人種差別と宗教上の差別という差別の経験を、フランスの法律、政策、制度がどのように対応しているのかを検討した。その際に、これまでは別々に扱われることが多かった、人種差別と宗教上の差別を、同じレイシズムの異なった現れとして検討することで、両者の関連性を明らかにした。また、日本との比較においては、フランスのムスリムの依拠する社会保障制度との比較の観点から、日本の生活困窮者自立支援法の成立過程について検討した。その際に、特に、2008年の派遣村に注目することで、いわゆる生活困窮者がどのように社会運動の当事者として政治的に自分たちを表現することができたのか、その際の政治的、社会的、経済的条件とはどのようなものかを論じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のために現地調査ができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、現地調査を行いたい。また、不可能な場合にはオンラインでのインタビューを試みたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のために現地調査ができなかったために使用額が少なかった。今年度は現地調査を行う予定である。
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Research Products
(2 results)