2018 Fiscal Year Research-status Report
日本の防衛新体制への道:日英・日豪防衛協力の比較分析
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18K01494
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
酒井 英一 関西外国語大学, 外国語学部, 准教授 (10388481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 洋一郎 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (90569782)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 同盟 / 安全保障 / 擬似同盟 / ヘッジング / 防衛 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年7月に、研究分担者がキャンベラでオーストラリア政府の外交に携わる専門家・実務家等に直接面会し、インタビューを実施することができた。平成31年2月には酒井と研究分担者が共同でイギリス政府、日本政府の防衛・外交に携わる官僚・専門家・実務家等に直接面会し、インタビューを実施することができた。現場に携わる第一線の方々から大変貴重なお話をお伺いすることができ論文や専門書などでは決して知ることのできない大変重要なお話を聞く機会を得た。我々の予想を遥かに超えるスピードで現場は動いており、我々の研究テーマがまさに時宜を得ていると確信することもできた。平成31年3月にカナダのトロントで開催された International Studies Association (ISA) Annual Convention にて研究代表者の酒井が上記のインタビューをもとに、日英の防衛協力に関する内容の論文を口頭発表した。これに対し同じパネルの討論者であるデイビッド・ウェルチ教授をはじめ、世界各国から集まった聴衆の中からも様々な有益なコメントを頂いた。結果として、この研究に関して様々な角度からの思考を深化することができた。理論部分の構築では、平成30年7月にオーストラリアのブリズベンで開催された International Political Science Association (IPSA) の会議にて研究分担者が論文を口頭発表した。こちらは私がそのパネルの討論者として、共に議論をすることができた。理論部分の構築は今後とも精緻化が必要であるが、最初のたたき台としては、高い完成度を見せているものと考える。以上のことから、1年目の計画をほぼ達成できたと考える。データー収集は今後とも更に続けると同時に、内容において精査していく必要がある。理論面では構築段階であり、今後の精緻化が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者と研究分担者との間のコミュニケーションが密であるので、常に研究上の見通しや問題点について話し合いをしている。また研究テーマに対し私たちは大きな可能性を両者とも共有している。お互いの研究者ネットワークがしっかりと機能しており、インタビューのアポイントメントを取ることについては、それほど大きな問題は起きていない。また両者とも海外滞在に慣れているので、言語上の問題が無いことは大きい。現時点では、データー収集は順調に進んでいる。理論構築はさらなる精緻化が必要である
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Strategy for Future Research Activity |
本年7月にシンガポールで開かれる International Studies Association (ISA) のアジア太平洋会議にて、日英防衛協力に関する論文を更に発展させたものを口頭発表する予定である。8月下旬から9月上旬にかけてロンドンに行き、イギリスの防衛・外交の政府職員や専門家に直接面会し、インタビューをする予定である。
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Causes of Carryover |
7月のシンガポールで開催される ISA アジア太平洋会議の寮費の一部として使用する予定である。
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