2019 Fiscal Year Research-status Report
Analyses on stable outcomes of multilateral matching
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18K01506
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
平井 俊行 法政大学, 経済学部, 教授 (00383951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂東 桂介 信州大学, 学術研究院社会科学系, 講師 (50735412)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 多者間マッチング / 安定な帰結 / 特許 / 産学官連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も引き続き、多者間マッチング理論についての基礎研究をおこなった。 これまでおこなってきたベースとなるモデルの論文は、先行研究のエラーの指摘および修正方法を含んでいたが、投稿した専門誌の編集者の勧めにより、その部分を切り離して先行研究の著者たちとの共同研究とした。この研究の成果として我々の方法とは別のアプローチによる修正論文を執筆・公刊した。また、この修正に伴い残りの部分についてモデルを簡潔かつ今後の研究に利用しやすい形で書き換えても問題がなくなったため、モデルの修正をおこない、証明や必要な例の提示などもそれに合わせて修正した。また、本論文では主体の選好にほぼ仮定をおかない代わりに可能な契約の構造に非常に強い仮定を用いているが、その仮定が満たされうる応用例を検討し、それについての加筆もおこなった。修正後の論文を国際学会で報告し、そこで得られたコメントを論文に反映させた。 上記のモデルについて、より多くの応用例を含むように可能な契約の構造への仮定を弱め、代わりに主体の選好へ許容可能な範囲で仮定をおいたケースについての分析を進めた。いくつかの期待していた結果が成立しないことがわかった。これらの反例をもとにして、当初予定していたよりも多少弱い結果について、成立するかの検討を進め、現在も進行中である。 本研究課題の有力な応用例と考えている特許制度についての論文を査読者のアドバイスにしたがって修正し、公刊した。また、他の応用例と考えている産学官連携について、実務についての報告が多くおこなわれる学会に参加し、情報収集をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究を進め、修正論文も含めて2本の論文を公刊した。また、それにともない、既存の論文を大幅に改訂し、より簡潔なモデルで書き直すとともに応用例などを追加し、投稿まであと少しのところまで推敲をおこなった。一方、前年度からの懸案であった、選好へ条件を追加した場合にどこまで可能な契約の構造を緩めることができるかという研究については結論を得ることができなかった。とはいえ、いくつかの期待していた結果に反例が出て、またそのおかげで問題の所在が明確になってきた、またどのような結果なら成立しうるかが明確になってきたという意味では進展がみられた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、これまでに得られた進展をもとにして、まず選好への条件を追加した場合にどこまで可能な契約の構造を緩めることができるかについての解決を試みる。また、早い段階で既存の論文を完成させ投稿する。報告予定・検討していた学会の中にはすでに来年への延期または中止が決定したものもあるなど、研究報告をしてコメントを得るということは難しくなっているが、開催される学会などを見つけて報告をおこないたい。同様に、情報収集を予定していた学会も開催されるか現時点では不明なものもあるが、状況に応じて臨機応変に情報収集をおこなっていく。また、特に2020年度上半期は対面での研究打ち合わせが難しいことが予想されるが、必要があれば機材等を購入するなどしてオンライン上での打ち合わせで可能な限り代替する。
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Causes of Carryover |
年度末に予定していた研究打ち合わせをコロナ禍により自粛した。また、モデルが簡潔になったこともあり、論文校正が想定より安く済んだ。論文校正費および研究打ち合わせ費用(対面での打ち合わせが難しい場合は機材の購入)に使用する。
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