2019 Fiscal Year Research-status Report
An experimental study of redistribution
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18K01523
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
小田 秀典 京都産業大学, 経済学部, 教授 (40224240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和泉 悠 南山大学, 人文学部, 准教授 (10769649)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 実験経済学 / 実験哲学 / 再分配 |
Outline of Annual Research Achievements |
被験者実験を中国で実施するとともに,共同研究者との意見交換を進めた.2019年8月に上海科学技術大学で実施した実験の結果は,公平性へのこだわりが,2018年度に実施した京都産業大学の学生を被験者とする実験におけるよりも強いことを示している. ただし,この差は統計的に有意とは断言できない程度にとどまり,異なる被験者集団(上海科学技術大学学部生と京都産業大学の学部学生)の差によるものと結論づけるには不十分である.この理由の一つは,被験者数が不十分なためであるが,もうひとつには,公平性へのこだわり方が当初の予想よりも多様で,公平性の重視の程度を一次元的に表現できないためである. このため,2019年度後半には,公平性の重視を多次元的に理解するための理論的研究を深めるとともに,2020年末から2021年3月にかけて追加の実験を日本と中国の両方で実施することを予定したが,新型コロナウィルスの感染拡大のため,実験をどちらでも実施できなかったため,公平性の重視についての実験の知見を十分に深められなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究実績の概要」で述べたように,新型コロナウィルスの感染拡大のため実験室実験が不可能になったため.
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度の研究は,文献調査と理論研究を軸に進める.新型コロナウィルスの感染が収まりしだい,実験室実験を実施する.まんがいち今年度内の実験室実験が不可能な場合には,インターネット実験も考慮する.2019年度までの実験とは条件が異なるため実験結果の比較は困難かもしれないが,可能なかぎり努力する.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由:年度末に予定していた実験が,新型コロナウイルス感染拡大で不可能になったため. 使用計画:2019年度に予定していた実験を実施するための謝金,および海外で実験するための渡航費用など
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