2022 Fiscal Year Research-status Report
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18K01537
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Research Institution | Kyushu International University |
Principal Investigator |
山口 秋義 九州国際大学, 現代ビジネス学部, 教授 (80269026)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 統計制度 / 統計調査 / 経済史 / 社会思想史 |
Outline of Annual Research Achievements |
この課題研究における中心的作業はロシアサンクトペテルブルグ市のロシア国立歴史公文書館に所蔵されるロシア帝国内務省中央統計委員会関連公文書を調査することである。しかし次の理由から3年を超える期間においてロシアへの渡航が不可能であり資料調査を行うことができず研究を進めることができない状況が続いている。この期間に支給された予算もほぼ全額が手つかずのままとなっている。ロシアでの資料調査ができない理由は以下のとおりである。1.コロナ禍においてロシアへの航空便が運航しない状況が続いたこと。2.コロナがある程度収束したもののロシアによるウクライナ侵攻によって、日本からロシアへの航空便運航が停止されたこと。3.ロシアへの経済制裁によって日本からの現金・有価証券のロシアへの持ち出しが10万円に制限されており、公文書複写代金の支払いができないこと。4.日本政府からロシアへの渡航中止勧告が出されていること。ロシア現地での資料調査ができなくなる以前に収集した資料をもとに以下の論文を発表した。 「1913年ロシア統計改革について」九州国際大学国際・経済論集,(8),13-34 (2021-09)。この論文では、万国統計会議を中心に論議が交わされた西ヨーロッパ諸国における政府統計制度論の影響を受けた1913年統計改革法案が作成された背景と、ここにロシア革命後に新設された統計制度の基本構想が示されていたことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上述のようにロシアでの資料調査ができない状況が続いている。 この状況が変化しロシアへの渡航が再開できた後に再び研究を再開する。
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Strategy for Future Research Activity |
ロシアサンクトペテルブルグ市のロシア国立歴史公文書館に所蔵されるロシア帝国内務省中央統計委員会関連公文書を調査を再開する可能性を追求する。前述のようなロシアでの現地調査ができない状況が変化し調査を再開できた後本研究課題に再び取り組む。特に1917年の2月革命から10月革命までの資料収集とその解読に基づいた論文執筆を進める。
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Causes of Carryover |
3年余りに及ぶコロナ禍とロシアによるウクライナ侵攻により、ロシアでの資料調査ができない状況が続いている。そのため支給された予算のほとんどが未消化となっている。今後情勢が変化しロシアへの渡航と現地での資料収集が可能となったのちに本課題の研究活動を再開する。
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