2020 Fiscal Year Research-status Report
Economic impact of ICT innovation and cross-border personal networks
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18K01572
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
篠崎 彰彦 九州大学, 経済学研究院, 教授 (00315045)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 情報通信技術(ICT) / モビリティ / 人材の国際移動 / ネットワーク理論 / オフショアリング / Leapfrogging / リーマンショック / 対米サービス貿易 |
Outline of Annual Research Achievements |
・3年度目(当初計画では最終年度)にあたる2020年度は、前年度までに実施した研究の成果を踏まえて、本研究全体のとりまとめを集中的に行うとともに、今後の研究発展に向けた課題を抽出する作業を重点的に行った。研究成果については、学会発表等とそれに関連したProceedingsの執筆に取り組んだ。 ・具体的には、本研究で構築した理論的枠組みとデータベースを用いたパネルデータ解析およびグラフィカルモデリングによる実証分析の結果を受けて、情報技術革新と人材の国際移動がグローバル経済に及ぼす影響とその経路をリーマンショックなど2000年代後半のグローバルな経済環境の変化を視野に入れて取りまとめ、社会情報学会(SSI)の全国大会に応募、オンラインで2020年9月に開催された同学会大会のセッションⅡ-2で報告を行った。 ・こうした成果を踏まえた研究全体の取りまとめに際しては、特に専門人材の臨時的な協力等により、英文での外国発信が可能となるよう鋭意取り組むとともに、内外の研究者、実務者、政策当局者らと積極的に研究交流を進め、研究協力者らとの間で最新動向を踏まえた考察と含意(政策インプリケーション)の導出を進める計画であったが、2020年初からの新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い、予定していた海外研究者らとの研究交流が相次いで中止となった。さらに学務と教育の全面オンライン化に忙殺される事態となり、研究協力者らも同様の状況にあったことから、3年度目の研究活動は大きな制約を余儀なくされた。 ・こうした状況に鑑みて、最終年度を1年延長して本研究全体のとりまとめを目指すこととし、3月19日付で補助事業期間延長申請が認められたところである。2021年度については、COVID-19の収束による研究交流の通常化を前提とした計画のみならず、研究交流のオンライン化など制約が続く場合の対応を強化した計画も並行して進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大に伴い、予定していた海外研究者らとの研究交流が相次いで中止となった他、学務と教育の全面オンライン化に忙殺される事態となったため、各種の研究活動とそれに割く時間が大きく制約され、学会発表等は部分的に進捗したものの、当初の計画からは遅れる結果を余儀なくされた。
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Strategy for Future Research Activity |
・2021年度については、COVID-19の収束による研究交流の通常化を前提とした研究の推進のみならず、研究交流のオンライン化など、制約が続く場合の対応を強化した推進体制を整える。 ・その上で、これまでに実施した研究成果をもとに、内外の研究者、実務者、政策当局者らと積極的に研究交流を進め、研究協力者らとの間で最新動向を踏まえた考察と含意(政策インプリケーション)の導出を進める。 ・また、本研究の成果がさらに発展するよう、英文での成果に加えて、学会のみならず産業界や政府等で開催される各種の報告会や講演会で積極的に発信し、社会的な関心を高めるための取り組みも鋭意行う。
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Causes of Carryover |
・新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い、当初計画していた研究交流にかかる旅費の執行がなくなったことが主な理由であり、次年度については、COVID-19の収束による研究交流の通常化を前提とした計画に加えて、研究交流のオンライン化など制約が続く場合の対応を強化した計画も並行して進めることとしたい。
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