2020 Fiscal Year Annual Research Report
Numerical Simulation and Empirical Study of Term Structure model by nonlinear DSGE model under ZLB
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18K01575
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
飯星 博邦 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (90381441)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 非線形モデル / マクロ動学モデル / ニューケインジアンモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年の11月から着手していたゼロ金利制約下で非線形のニューケインジアンモデルの推定に関する研究について、約3年わたる度重なるリバイズ要請の末、Journal of money, credit & bankingに2020年12月に採択された。また、非線形のニューケインジアンモデルの1種として、ゼロ金利下での金融政策であるフォワード・ガイダンス政策を取り込んだ2国モデルの論文を完成させた(2021年4月に国際雑誌に投稿)。これは20年度の日経学会秋季大会で報告を行った。さらに、2つ目の非線形のニューケインジアンモデルとして、金融政策と財政政策がそれぞれアクティブ(積極的)態度とパッシブ(消極的)態度の2つの間をレジーム(体制)・スイッチするマクロ経済モデルから日本のデータを対象に、どのレジームがいつの期間に属するのかを推定した。こちらの研究も20年度の日経学会秋季大会で報告を行った。現在、再推定を行い、21年度に投稿予定である。 3つ目の研究は、行動経済学の研究報告に基づき大きな時間割引の値を用いる近視眼的(myopic)なニューケインジアンモデルの推定である。近視眼的な経済主体ではフォワード・ガイダンス政策の効果が小さくなることが報告されているが、実際のアメリカ経済のデータを用いて、これの定量的効果について推定している段階である。 また、2020年度はコロナ禍のため、国際学会(CEF2020,ワルシャワ)は中止になり、その場での研究報告の機会はなくなった。また、春と秋の2回の日経学会で行った3つの研究報告はすべてオンライン形式であった。
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Research Products
(4 results)