2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the Impact of Local Government Fiscal Consolidation on Resident Mobility
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18K01655
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
小川 亮 大阪公立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (40707999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 真 兵庫県立大学, シミュレーション学研究科, 教授 (50419959)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自治体財政健全化法 / 回帰不連続デザイン / ティブーの足による投票 / アナウンスメント効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、財政健全化の取り組みが人々の居住地選択(住民移動)にどのような影響を与えているのかを明らかにするために、2000年代に日本で施行された自治体財政健全化法が自然実験の状況であることに着目して検証した。当初の実施計画では、回帰不連続デザインを用いた分析と差分の差法を用いた分析の2つを想定していた。前者の分析では、以下のような実績が得られた。市町村単位の社会増減率または年代別人口増減率をアウトカムとし、健全化判断基準に利用された財政指標のひとつの実質公債費比率を強制変数とし、強制変数の特定閾値(25%)をたまたま超えた自治体が健全化団体に指定され当年度末までに健全化計画の作成し次年度からの当計画の実施が求められる処置(トリートメント)を受けるルールを利用して、その閾値周辺でアウトカムに不連続なジャンプがみられるかについてを検証してきた。伝統的なパラメトリック推定による考察はいったん論文にまとめてInternational Institute of Public Financeの国際学会(2019年開催)に発表した。ただし、その後に本分析が対象とするケースの特徴(強制変数の離散性や閾値周りの小サンプル性)に対してより適した回帰不連続デザインのなかの一手法であるLocal randomization approachが進展してきたことを踏まえて、昨年度から本年度(最終年度)にかけて関連文献を読み込みを追加分析行った。これらの分析結果より、財政健全化団体の指定が人口移動に負の影響をもたらしたこと、その効果程度が年代によって異質であることの頑健的な結果が得られた。そして、査読付き英文雑誌に投稿するために論文をまとめている段階で補助事業期間を終えた。なお、後者の分析については、前者分析の追加検証等に予想以上の時間がとられたために進捗が想定通りに進まなかった。
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