2020 Fiscal Year Research-status Report
Study for the reinforcement of the competitiveness of supporting industries of Japan
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18K01761
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
藤川 健 兵庫県立大学, 国際商経学部, 准教授 (50454484)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | サポーティング・インダストリー / 基盤産業 / 中小企業 / 技術経営 / 国際競争力 / 金型 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、引き続き、新型コロナウィルスの影響を鑑みながら、主に文献研究を中心に進めた。そして、これまでの研究成果を整理・再検討し、経営学関連の研究者向けにだけではなく、金型産業の関係者も含む一般の市民に向けて成果を還元する注力した。それを踏まえ、20年10月29日に行った招待講演(藤川健(2020)「日本のサポーティング・インダストリーは本当に強いのか?」『知の交流シンポジウム2020連携セミナー』(オンライン))での報告と、自転車産業のビジョンを作成するために資する報告書(藤川健「日本の自転車部品製造企業が保持する技術上の優位性」一般財団法人自転車産業振興協会『「自転車産業ビジョン」調査研究事業 2020年度報告書』)の執筆を行った。とりわけ、後者の実績である報告書の執筆に参加したことにより、サポーティング・インダストリーを利用する側の視点から技術力とは如何なるものか、それにどのように基盤産業が寄与できるのかを考える良い機会になったと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度は、新型コロナウィルスの影響が緩和されることを期待し、遅れがちであった国内・国外の金型関連企業に対するフィールドワークを本格的に実施する予定であった。しかしながら、昨年度同様、対面における企業調査を実現することが困難であった。そのため、本年度も、文献研究を中心に進めるしかない状況であった。ただし、制約はあるものの、幾つかの企業に対しては、オンライン会議ツールを用いた聞き取り調査を行うことも可能であった。上記に基づき、本年度の進捗状況は、少しずつ進展しつつあるものの、やや遅れていると総合的に判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は、今年度と変わらず、実施できなかった金型関連企業に対するフィールドワークを引き続き行う予定である。しかしながら、新型コロナウィルスの影響が次年度も継続する可能性を否定できないため、オンラインを活用して聞き取り調査ができるような環境を整備していく予定である。ただし、このような調査は、代表者と調査先との事前の信頼関係の構築が非常に重要であり、実現するまでに時間を要する恐れもある。したがって、新たな方法での企業調査の実現に向けて、研究成果の社会への発信等調査先との関係構築に資する活動も適宜行う。
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Causes of Carryover |
改善が見込まれていた新型コロナウィルスの影響が長引き、予算の大半を占める旅費並びにそれにまつわる費用が執行できなかったために次年度使用額が生じた。ただし、新たにオンライン上で調査を行う環境を整備するための物品費の割合が増加した。それらを踏まえ、対面での企業調査が実現できるように引き続き心掛ける。また、オンライン会議ツール等を用いた新たな聞き取り調査を積極的に行うことにも努める。
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Research Products
(2 results)