2021 Fiscal Year Research-status Report
海外進出中小企業の「出口戦略」-海外での新事業展開の可能性-
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18K01773
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Research Institution | Matsumoto University |
Principal Investigator |
兼村 智也 松本大学, 総合経営学部, 教授 (70367548)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 中小企業 / 新事業展開 / 経営資源 / 人材 / アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍で海外調査ができないなかで、国内での類似研究動向の把握、情報収集を主に行った。 特に新事業に取り組む際、必要になる経営資源、とりわけ人材の調達がどのように行われ、既存の従業員とどのように棲み分けを図っていくのか、その間に生じる可能性がある両者の「摩擦」をどのように回避しているのかについて企業ヒアリング調査・研究した。 それによると、新事業立ち上げに際して経営者がその分野での知見を深めるながら従来事業の経験や既成概念のない新卒を中心に人材の育成を図っているケースがみられた。 予想された通り、中途採用の既存の従業員との間には年代ギャップの他、会社の経営方針や新事業に必要な技術・ノウハウの吸収力に違いがある。 ここから生じる「摩擦」を回避するには事業所を分ける、企業体を分けるなどの対応が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では海外に進出する中小企業への現地調査を計画していたが、本年度はコロナ禍の影響でそれが実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍による行動制約も緩和しつつあるなかで、2022年度を最終年度として位置づけ、可能であれば海外調査を敢行する。不可である場合、現地経営の実態把握は困難になるが日本国内本社へのヒアリング調査に切り替える。
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Causes of Carryover |
今年度もコロナ禍のなかで調査研究活動が制約を受けた。そのため主たる支出である旅費の消費が進まなかった。同制約も緩和の方向にあるため、次年度については海外調査を含め、研究費の使用も進むと考えている。
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