2019 Fiscal Year Research-status Report
Bottleneck in design-driven product development and how to overcome it
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18K01775
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
森永 泰史 京都産業大学, 経営学部, 教授 (10405649)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | デザインマネジメント / デザイナーの関与の仕方 / 電機企業 / 分類基準 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目は、初年度のレビューの結果を一本の紀要(「デザイナーの活用に関する先行研究の整理」)にしたためるとともに、インタビュー調査や二次データの収集などを行った。インタビューは、電機メーカーのOB3名に対して行われ、二次データの収集に関しては、日経BPや日経テレコンなどのデータベースを始め、国会図書館などを活用し、1960年代から2000年代までの50年間の日本の電機企業7社(パナソニック、ソニー、シャープ、日立製作所、東芝、三菱電機、キャノン)の製品に関する資料を収集した。その結果、4万件以上の資料を集めることが出来た。さらに、そこからデザインの開発プロセスが分かる記事を選別し、約230本を抽出することが出来た。 加えて、デザイナーの関与の仕方を分類するために、関連する先行研究を収集するとともに、分類基準の作成にも取り組んだ。既存のデザインマネジメント研究では、デザイナーの製品開発(あるいは、イノベーション)への関与の仕方には多様なパターンがあり、どのような形で関与を始めるかで得られる成果やアウトプットの性格も異なることが明らかにされてきた。ただ、その一方で、先行研究ではそれほど体系立って関与の仕方が整理されてきたわけはない。その多くが、デザイナーの関与の仕方が対照的な製品開発事例を個別に抜き出し、それらを比較することに終始してきた。そのため、どちらかといえば散発的で、必ずしも体系化されてきたわけではない。そこで、本年度は、そのような分類基準の体系化にも取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は4年間の2年目にあたる。当初の計画では、今年度のうちに文献整理を終え、収集した二次データを整理し終えることを目標としていた。その目標は、上記の「研究実績の概要」のところでも述べたように、その大部分が達成されている。ただ、収集した二次データが予想以上に多かったため、その選別作業に時間をとられ、作業が完全に終了したわけではない。次年度も、この作業を継続して行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、「現在までの進捗状況」のところでも述べたように、引き続きデザイナーの関与の仕方の類型化作業を行う予定である。そして、時間が許す限り、デザイナーの関与創出メカニズムを明らかにするための作業にも取り組みたいと考えている。
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