2020 Fiscal Year Research-status Report
グローバルタレントマネジメントにおける地域統括本社の役割に関する実証的考察
Project/Area Number |
18K01800
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
笠原 民子 静岡県立大学, 経営情報学部, 講師 (40523189)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 日本多国籍企業 / 地域統括本社 / タレント識別 / グローバルタレントマネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、グローバルタレントマネジメント(GTM: Global Talent Management)研究におけるタレントの識別プロセスに焦点を当て、日・米・欧多国籍企業本社とそれら先進国及び新興国における海外子会社との間を調整する地域統括本社のブリッジ機能について理論的・実証的に考察することにある。当初3か年の研究計画となっており、最終年度であった2020年度は、本研究課題の遂行によって得られた知見を、複数の国際学会にて報告した。学会報告を通じて、海外研究者と意見交換をする機会を得た。2020年度のAJBS(The Association of Japanese Business Studies)は、コロナ感染症拡大のため2021年に延期となったが、投稿した論文が最優秀論文賞に選出された。併せて、2020年度には、Springer社から出版された書籍(Management for Sustainable and Inclusive Development in a Transforming Asia.)において、本研究課題の遂行によって生み出された成果を公表することができた。
また、2020年度には、欧州地域に立地する日系企業を対象にタレント識別プロセスにおける地域統括本社のブリッジ機能を明らかにすることを目的とした定量調査を実施することに向け、これまでの研究機関にて検討してきた概念フレームワークをふまえて、定量調査の調査票の作成を行ってきた。しかし、深刻となったコロナによる感染症拡大の影響を受け、当初の計画通りに定量調査の実施を行うことが困難となってしまった。このような背景から、本研究計画の実施を1年延長して頂き、2021年度に定量調査を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画通りに準備を進めてきたが、コロナ感染症拡大の状況下において、調査協力者との連携や実施に向けた準備等が思うように進まず、大幅な遅れが出てしまった。しかし、研究計画で計画している調査の実施に向け着実に準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
定量調査実施の質問票や送付に向け着実に準備を進めている。今夏には定量調査を実施する予定である。計画通りの結果を出すために、より多くの調査に協力してもらえるよう調査実施方法等に工夫を凝らしている。
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Causes of Carryover |
本研究課題は、2020年度を最終年度とする3か年計画だった。最終年度であった2020年度は、本研究計画にて示した定量調査を実施する予定であったが、コロナ感染症拡大に伴い、当初の計画通りに調査を実施することが物理的に難しい状況となった。以上の理由から1年研究期間の延長を申請し、受理して頂いた。
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