2018 Fiscal Year Research-status Report
International Comparative Study on Internal Labor Market and Occupational Labor Market
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18K01807
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
佐藤 厚 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (10388051)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 内部労働市場 / 職業別労働市場 / ホワイトカラ- / キャリア形成 / 人材育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、内部労働市場と職業別労働市場の日英比較研究を行うことにある。そこで2018年度は、テーマに関連した先行研究をサーベイしながら、アンケート調査票の設計及び調査方法の検討を行った。 つぎに調査対象をイギリスのホワイトカラーに求め、Webによるアンケート調査を実施し、有効サンプル1000件のデータを収集することができた。そして収集したデータを集計ソフト(SPSS)に集結して分析可能なデータセットの構築を行った。収集したデータセットは、大企業に勤務する管理職を含むホワイトカラーの職業経歴、今後のキャリア志向、仕事の満足度などの情報を含むものであり、当初の研究テーマである英国の内部労働市場の特徴を把握する上で、極めて貴重なものである。これまで、調査対象者の基本属性である、年齢、性別、最終学歴、職種、勤務先企業の従業員規模と業種などの分布を分析し、先行研究のデータと比較考察が可能な条件の検討を行ってきた。 今後は、それを踏まえて、ホワイトカラーのキャリア形成のしくみを、転職経験の有無と頻度、前職と現職の仕事の関連性と労働条件の変化、現勤務先に勤務後の仕事経験の内容及び組織内キャリアの範囲、昇進選抜の時期などの観点から分析する。 こうした分析により得られる結果を、先行研究で明らかにしてきた日本の大企業管理職のキャリア形成のしくみと比較考察することで、日英ホワイトカラー間にある共通点と差異を明らかにすることが可能となるわけで、有意義な含意の導出が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度は当初予定していた日英の労働市場の動向を考察するための文献サーベイを行いつつ調査研究の枠組みを検討した。 また2018年度は、予定していた調査の前倒し支払い請求による実施が承認されたため、イギリスのホワイトカラーを対象とするWebアンケート調査を実施することができた。そのことにより、収集したデータベースの分析を予定通り進めることができるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、収集したデータベースを分析し、その結果を研究ノートや研究論文の形にまとめていくこととしたい。またデータ分析と並行して分析仮説構築のための文献レビューも行っていく。
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