外国人労働者の高度人材化に向けた長期的キャリア発達に関する影響要因の考察

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K01823
• Research Institution: Kindai University
• Principal Investigator: 谷口 智彦 近畿大学, 経営学部, 教授 (70581164)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2021-03-31
• Keywords: 外国人労働者 / 日系ブラジル人 / キャリア

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、外国人労働者が、単純労働者から高度人材（管理者などマネジメント層）に成長するとき、どのような要因がキャリア発達に影響するかを明らかにすることを目的としている。平成30年度では、まず、研究目的を実現すべく、文献レビューなどの先行研究の整理と、いくつかの理論的課題を検証するためのアンケート調査項目を作成した。あわせて、リサーチサイトとなる外国人労働者を雇用する企業に協力してもらい、主に東海・関東地方にある複数事業所を対象に、およそ100名に対しアンケート調査を実施した。
アンケート調査の項目では、キャリア成功、キャリア戦略などキャリアに関連する変数、またメンターの有無、上司との関係など対人関係に関する項目、さらにそれらに影響を与えそうな企業組織に関する複数の項目（組織適合、凝集性、組織公正性など）を検討し、企業や対象者の了解を得て、項目を確定した。また調査項目について、日系ブラジル人労働者が適切に答えることができるようにポルトガル語訳も付し、回答に齟齬がでないように注意した。これまで中国、北陸地方で比較的勤続年数が長期の対象者にも調査を行っており、今年度は比較的勤続年数が短い者も含めてこれまで異なる地域で調査することで、調査範囲を広げることを意識した。
また年度内に、企業を通じて配布者全員から回収を行い、回収したアンケート票については事業所ごとなど整理を行った。そのうえで、データをパソコンに入力していく準備を整えた。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究実施計画に記載している通りに進めている。

Strategy for Future Research Activity

今後、回収したアンケート票をデータ入力し、分析作業に入る。分析はSPSSなどを活用し様々な視点から検証作業を行いたい

Causes of Carryover

データ入力の物品購入の一部が少し遅れたため、また調査旅費がずれたため、次年度に繰り越した