2022 Fiscal Year Research-status Report
変革型人材を発掘・育成するための新たな構成概念尺度の構築と経営組織への適用
Project/Area Number |
18K01825
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
堀上 明 関西国際大学, 経営学部, 教授 (30732127)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 創造性 / 使命感 / 経営理念 |
Outline of Annual Research Achievements |
1."The Tripartite Thinking Model of Creativity" 変革型人材を構成する要素の1つである創造性に関する研究。従来の創造性研究では、創造性の操作定義を曖昧にしたままに創造性の測定がおこなわれてきた。本研究では、創造的問題解決のプロセスを手がかりに創造性の思考三位一体理論を構築した。さらに、この理論に依拠した創造性尺度のプロトタイプの開発を試みた。評価者間信頼性は検査項目によって結果が分かれた。構成概念妥当性は確認的因子分析によって評価され、全体的に適合度が高いことが示された。しかし、いくつかの因子負荷量は低く、項目設計に改善の余地があることが示された。弁別妥当性はATTA(Abbreviated Torrance Test for Adults)との共分散構造分析によって評価された。その結果、相関は低く、創造性思考三位一体理論をベースとした創造性尺度は、ATTAとは異なる創造性の構成要素を測定していることが示唆された。また創造性の思考三位一体理論を構築する過程で、尺度開発の3要件(理論的構成概念の明確化、信頼性・妥当性の検証、評価基準の文書化)を明示した。 2.コア理念に着目した経営理念の指標化の研究 変革型人材の属性のひとつと想定される使命感、とりわけ起業家の使命感は、創業した企業の経営理念に反映されていると考えられる 。経営理念の意義を定量的に検討するためには、共通の指標が必要となるが確たるものがないのが現状である。本研究では多種多様な各社の経営理念の中から中心となるメッセージ「コア理念」を抽出して指標化を試みた。2022年度は上場企業売上高上位100社、中位100社、下位100社のコア理念の比較、業績指標、財務格付け指標との関係を確認した。現在成果を投稿すべく論文を執筆している。 3.リモートワークを科学するⅡ執筆・公刊
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
創造性思考三位一体理論に関しては、海外のジャーナルに投稿した論文が2021年度末にアクセプトされたものの、出版社の不手際により校正に3ヶ月以上の期間を要し2022年度の前半はほぼそれに時間をとられた。経営理念研究は分析はデータ収集と分析を終了させたが、論文執筆までに少し時間が空いたため、その間の先行研究の再確認を実施している途中である。 さらには本研究課題以外の業績としてリモートワークを科学するⅡ[事例編]の分担執筆にも時間を割いた。
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Strategy for Future Research Activity |
創造性の研究については、理論のベースとなる論文が無事公刊されたため、今後どのように研究を発展させていくか、手つかずのデータをどう分析するかなどの検討を進めていく。 経営理念研究については、論文にまとめて投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ感染拡大防止のため、オンライン開催による学会が増え、学会出張、研究出張がなく、旅費が発生しなかったこと、および研究進捗の遅れにより思うように予算を執行できなかったことによる。
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Research Products
(2 results)