2020 Fiscal Year Research-status Report
中小製造企業の自主独立型企業への脱皮のための他社との技術関係性構築に関する研究
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18K01827
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Research Institution | Japan University of Economics |
Principal Investigator |
櫻井 敬三 日本経済大学, 経営学部(渋谷キャンパス), 特任教授 (30592448)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 中小製造企業 / 自主独立型企業 / 市場適応 / 市場創造 / 限定的深化 / 限定的進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
過去2年間で研究対象の中小企業(自主独立型企業群)69社(初年度25社、2年度44社)のインタビュー調査を実施済みであるが、3年度(今年度)に予定していた25社中、オンラインでインタビュー調査できた企業はわずか2社にとどまった。また当初予定していた対極にある企業群(伝統産業企業とベンチャー企業群)は1社のみ実施できた。なお海外進出企業はインタビュー調査は一切できなかった。 12月に当初計画していたアンケート調査内容を仔細に検討した。具体的には①基本情報、②技術(要素技術・加工技術・競合他社に対する差別化技術)を育て上げる過程(創業・発展・安定各期)を仕事(製品・サービス)軸と進出市場軸別に分析、さらに③現場・仕入先・取引先の各生情報をどのようにて有用な技術に醸成させたかの分析、④外部(主力仕入れ先や良好な主力取引先など)からの技術獲得の方法、⑤自社内に醸成したコア技術を如何にして事業化したかの分析、⑥今後の経営の方向性について従来の適応と創造の枠組みとは別の主力製品と第二創業製品に分け、有力な取引先の行動相違による取り組み姿勢を自社技術の進化(又は深化)の可能性と自社営業の伸化(侵化)の可能性を如何にして収斂させたかを調査するためのアンケート調査票を作成した。 上記を基に、コロナ感染による蔓延防止のための第2回緊急事態宣言下であったが1月に電子媒体でのアンケート調査を850社強に依頼した。回収は大変であったが約80社ほど回答をいただいた(約2か月間実施)。その結果を現在集計分析中である。 今後、当初計画に従って、仮説検証をインタビュー調査結果とアンケート調査結果からまとめる予定である。コロナ感染の終息後に可能であれば未達のインタビュー調査(国内外)を追加実施し、仮説の裏付け資料として補強し活用したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度(3年目)に予定していた新たなインタビュー調査企業の訪問がほぼできなかったこと、および過去2年間にインタビュー調査を実施した企業への仮設設定事項への追加インタビュー調査が全くできなかったこと、海外訪問予定企業へのインタビュー調査が一社もできなかったことがあり、当初計画内容はほとんど実施できなかった。しかし、約半年遅れで 当初計画していたアンケート調査内容をまとめ、2021年1月に電子媒体によるアンケート調査を実施した。現在その集計分析中ある。
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Strategy for Future Research Activity |
1年間の延長ができたので、約半年遅れではあるが、上記した通り、実施済みのアンケート調査結果を基に仮説設定内容の検証を過去実施できたインタビュー調査内容を基に実施していく。なお、できることならば、オンラインにより過去インタビュー調査企業への追加インタビュー調査による検証の質を向上させたいと考えている。 なお、今回までのインタビュー調査とアンケート調査の各結果および以前のアンケート調査結果を集大成し、日本における中小製造企業の持続的発展(売り上げ増加思考ではなく、利益増加志向)を実現する方法論としてまとめたい。また図書を発刊する予定である。
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Causes of Carryover |
すでに記載通り、コロナ蔓延により、当初計画していたインタビュー調査(国内外)は当初計画通り行かなかったことによる。使用計画であるが、コロナ感染の収束待ちであり、当初計画によるインタビュー調査ができるかは未定である。ただし状況に合わせ、他の方策も考えていきたい。
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