2023 Fiscal Year Annual Research Report
The Dynamics of Role of R&D in MNE Subsidiaries and the Usage of R&D Results within the MNE
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18K01848
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
井口 知栄 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (20411209)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 国際経営論 / 多国籍企業子会社 / 企業間連携 / 国際研究開発戦略 / 知識フロー |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の研究実績として、追加のインタビュ調査を行い、本研究期間中に行った在ヨーロッパ多国籍企業の海外研究開発拠点へのインタビュー調査を整理し、2024年度に出版される論文(11月予定)と図書(年末予定、1章担当)の執筆を行った。
研究期間全体を通じて、多国籍企業のヨーロッパでの海外研究開発拠点の活動に焦点を当て、研究開発拠点の役割の変遷の要因について、イギリス、オランダ、ドイツの現地子会社とJETRO等の機関に対して、聞き取り調査をし、収集したデータを様々な媒体で研究成果として報告をすることができた。本研究に関する分野の海外の研究者との交流を積極的に行うことができ、研究期間全体を通じて、以下の研究成果を得ることができた。1)図書(分担執筆)2本(英語1本)、2)レポート 2本(英語2本)、3)査読論文 2本(英語2本、インパクトファクター有)、4)論文 1本、5)学会報告 11本(英語10本)、6)国際研究集会 2回
研究期間中に行ったインタビュー調査と学会報告によるコメントを反映させる論文執筆を通じて、本研究の目的である、多国籍企業グループの国際研究開発戦略と研究開発拠点を誘致する立場にあるホスト国の双方にとって意義のある研究開発拠点となる要因を理論的、かつ実証的に解明ができたと自負している。特に、各国政府の取組みのスピード感や、組織間の連携の在り方、オープンイノベーションへの取組み等、新規性があり学術的に貢献できるような成果が出せたことが、海外ジャーナルに2本採択されたことに繋がっていると考える。しかし、コロナ禍の影響で予定よりインタビュー数を減少せざるを得なかったため、定量分析による実証分析は今後の課題として残された。
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