2018 Fiscal Year Research-status Report
ライドシェアリングの成功失敗5カ国のインスティテューショナル・イノベーション分析
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18K01850
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
中村 吉明 専修大学, 経済学部, 教授 (90803049)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ライドシェアリング / CASE / MaaS / 自動車産業 / AI / IoT |
Outline of Annual Research Achievements |
繊維機械学会誌に総説として「AI、IoT時代のものづくり-自動車産業の今後」という題名で論文を寄稿した。本論文は、今後の自動車産業は100年に一度の変革期を迎え、特にライドシェアリングを含むCASEの時代を迎え、日本の自動車産業が今後どのように変わっていくのか、日本のモノ作りは今後も有効に機能していくのかなどを展望した論文である。 研究・イノベーション学会第33回年次学術大会において、「ウーバーを活用した丹後町の事例から見るライドシェアリングの有効性と限界」という表題で発表を行った。ここでは、京都府京丹後市の丹後町のライドシェアリング事例から、現行法の制約がどこにあり、丹後町はどのようにその制約を回避したのかを論ずるとともに、現在も存在する制約を明らかにし、その対応の方策は何かを論じた。特に、日本で行っている本事案と海外でウーバーが行っているライドシェアリングの違いがどこにあって、日本で、海外で行われているウーバーのライドシェアリングをどのようにカスタマイズしたのか、具体的に事例をあげつつ発表を行った。 読売新聞の「深読みチャンネル」において、研究・イノベーション学会で発表した内容を一般の方に啓蒙普及するために、丹後町を事例に取り、ライドシェアリングがどのように日本で運用されており、どのような問題点があるのかを記載した。 日本経済新聞の経済教室において、自動車の未来という特集で、自動運転やライドシェアリングのイノベーションにより、自動車産業が、製造業中心の産業からサービス中心の産業に変わるため、それに対応する日本政府の政策の在り方を論じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国内のライドシェアリングに関する法規制等の調査、丹後町、養父市をはじめとする国内のライドシェアリングの調査を精力的に行ったが、もう少し事例を集めたいと思っている。 また、海外の事例調査に関しては、来日者へのヒアリング、文献調査を中心に行ったが、さらに詳細な調査を行わなければならないと思っている。
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Strategy for Future Research Activity |
国内調査もさらに精力的に行うとともに、海外の事例調査に関しても、有効な調査手段を見出し、国内調査結果と比較可能なレベルまで上げていきたいと考える。
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Causes of Carryover |
時間的な制約などにより、国内外の調査が十分できなかった。今年度は計画的に実施する予定。
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