2021 Fiscal Year Research-status Report
「ブラック企業」問題とこれからの企業経営ー新たな日本的経営の模索ー
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18K01856
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
高橋 正泰 明治大学, 経営学部, 専任教授 (10154866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 俊雄 昭和女子大学, グローバルビジネス学部, 准教授 (80409482)
四本 雅人 長崎県立大学, 経営学部, 准教授 (90547796)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ブラック企業 / CMS / ディスコース分析 / 家の論理 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本において大きな社会問題となっているのが「ブラック企業」である。ブラック企業とは、新卒正社員を大量に採用するも、その社員たちを入社後に過当な選別競争にさらし、そのために異常な長時間労働と残業代の未払いを当然のこととして受け入れさせ、競争からあぶれた社員を自発的な退職へと追い込むような戦略的パワーハラスメントが行われている企業のことを指す(今野,2012)。我々は、この現象に対し定性型調査と定量的調査を用いて、(1)CMSやディスコース分析の知見を用いてブラック企業の日本企業の伝統的な「家」の戦略的利用について検討、(2)ブラック企業を乗り越え、様々なステークホルダーの利害を包摂した新たな経営理念に基づく企業のあり方について研究を行うことを目的としている。 そのうえで2021年度は、研究代表者および分担者がパイロット調査を行ってきた飲食業界およびICT業界の元マネジャー、技術者、元従業員を対象としてブラック企業の実態について調査を実施する予定であった。また、インタビューでは主に、現実の場面でどのように「家」や「家族」という表象が用いられているかを確認し、経営者等が「家」や「家族」を用いる際、どのような目的がその背景には存在し、どのように自身の行為の根拠づけとし、そしてそれが契機となる行為が生じたのかを明らかにしていく予定であった。しかしながら新型コロナウイルス感染症の流行により本調査について当初予定通り実施することが困難となり、そのため2022年度への延長の申請を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の流行により本調査について当初予定通り実施することが困難となった。そのため、「やや遅れている」とした。なお、このことから、2022年度への延長の申請を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
先述した通り、2021年度は研究代表者および分担者がパイロット調査を行ってきた飲食業界およびICT業界の元マネジャー、技術者、元従業員を対象としてブラック企業の実態について調査を実施する予定であった。また、インタビューでは主に、現実の場面でどのように「家」や「家族」という表象が用いられているかを確認し、経営者等が「家」や「家族」を用いる際、どのような目的がその背景には存在し、どのように自身の行為の根拠づけとし、そしてそれが契機となる行為が生じたのかを明らかにしていく予定であったが、新型コロナウイルス感染症により十分な実施ができなかった。そのため、2022年度にこのことを行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症により2021年度の研究が十分に十することができなかった。そのため2022年度に研究を実施する予定であり、次年度使用額はこれに用いる。
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Research Products
(3 results)