2022 Fiscal Year Annual Research Report
Possibility of hybrid organization forms to promote collective impact
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18K01860
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
佐々木 利廣 京都産業大学, 総合学術研究所, 科研費研究員 (80140078)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | クロスセクター協働 / コレクティブインパクト |
Outline of Annual Research Achievements |
科研費支援のもとで研究を進めてきた成果を佐々木利廣他(2022)『日本のコレクティブ・インパクト』中央経済社として出版することができた。本書は、奇しくも2022年度日本ベンチャー学会清成忠男賞を受賞し、日本の各地域で生まれつつあるコレクティブ・インパクトの実践事例をもとにした調査研究に対して一定の評価を受けたと考えている。2022年度は、昨年度に引き続きコレクティブ・インパクト研究会を継続しながら、日本各地で生まれつつあるコレクティブ・インパクト萌芽の動きを丹念に追跡する作業を行ってきた。 具体的には、埼玉県和光市が推進している「市民・行政・民間事業者みんなでつくる交流拠点」を基本理念にコレクティブ・インパクトの考えにそって課題解決を図るというコレクティブ・インパクトリストの仕組みについてインタビューを行った。コレクティブ・インパクトという考えが和光市役所内でどのように形成され、どのようにリスト作成を行い、マッチングのためにどのような工夫を行っているかについて聞き取りを行った。日本におけるコレクティブインパクトモデルの先進的な採用ケースとして多くの情報を得ることができた。さらに鹿児島県指宿市で各種セクターを超えた協働の場として多様な機能を果たしているディーリンクスの活動を調査し、緩やかな繋がりづくり、自らの課題解決のヒントづくり、誰でも参加可能な居場所づくりを目指した活動について情報収集を行った。こうした中間支援組織を通じたソーシャルプラッフォームの形成と運営は、地域でのコレクティブ・インパクト創生の基盤になると考えている。他にも山形県や東京都渋谷区などでも興味深い動きが生じていることから、引き続き調査を進めたい。
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Research Products
(1 results)