2020 Fiscal Year Research-status Report
The study of horizontal transfer of production technology in a multinational corporation
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18K01867
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Research Institution | Seinan Gakuin University |
Principal Investigator |
藤岡 豊 西南学院大学, 商学部, 教授 (30320253)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 多国籍企業 / 生産技術システム / 水平移転 / 形式化 / 概念的技能 / 教えることの効果 / 技術供給側の学び |
Outline of Annual Research Achievements |
筆者は,令和2(2020)年度においてこれまでの研究成果の公開に努めた。 まず,筆者は,これまでの研究成果を,所属する日本経営学会と国際ビジネス研究学会において報告した。筆者はその研究報告を通じて,学会参加者から有益なコメントを得ることができた。 次に,筆者は,そのコメントを反映させながら,研究成果を1冊の書籍,2本の論文(そのうち,1本は学術雑誌の査読付き論文),1本の学会報告要旨,1本の資料にまとめ,公刊した。 これらの研究成果に共通する結論は,多国籍企業の海外子工場は自工場の生産技術システムを他国の海外子工場に教えることによって,自工場の技術者と作業者の概念的技能を開発し,生産能力と開発能力を高められるというものである。このような「教えることの効果」あるいは「技術供給側の学び」は,これまでの先行研究ではほとんど考察されたことがなく,研究上の盲点であった。しかし,筆者は,多国籍企業における生産技術システムの国際水平移転という文脈において,これらの効果をおそらく初めて実証することができたと思われる。それが本研究の大きな成果であり意義であると考えている。 以上が,令和2(2020)年度における筆者の研究実績である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
筆者は当初,令和2(2020)年度と令和3(2021)年度の2年間にわたって,研究成果を学会報告,査読付き論文の公刊,書籍の公刊を通じて公開する予定であった。しかし,筆者は,令和3(2021)年度を待たずに,令和2(2020)年度中にこれらの目標をすべて達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
筆者は,研究成果に関する学会報告,査読付き論文の公刊,書籍の公刊を令和2(2020)年度中にすべて実現し,本研究の目標をほぼ達成することができた。しかし,査読付き論文の公刊については,国内の学術雑誌でしか成し遂げていない。したがって,令和3(2021)年度においては,海外の学術雑誌においても査読付き論文の公刊を何とか成し遂げたいと考えている。困難な目標であるが,精一杯努めることにたい。
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Research Products
(6 results)