2018 Fiscal Year Research-status Report
研究開発人材の政治スキルとイノベーションとの関係に関する研究
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18K01869
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
尹 諒重 福岡工業大学, 社会環境学部, 准教授 (50585213)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 研究開発人材 / 政治スキル / 人材マネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度に先行研究のレビューを包括的に行った。とりわけ、政治スキルに関する文献のサーベイを集中的に行った。その結果として、本研究の作業仮説を導出することができた。暫定的な仮説を踏まえた場合、政治スキルの結果変数に対する影響(直接的および間接的)を想像できるまでに至った。 2018年に注目したのが、第一に政治スキルを構成する4つの下位概念であった。先行研究の多くは下位概念をまとめて政治スキルと結果変数を図るのだが、下位概念のレベルで見た場合、結果変数との関連性にどのような違いがありうるかを念頭にレビューを行った。下位概念間の成果変数ごとに対する影響の強弱が考えられる。こうした点を考慮しながら、研究の仮説を考えている。 第二に政治スキルのキャリア成功認識を媒介する要因である。とりわけ、組織的支援認識と上司の支援認識である。お互いに類似性を持つ概念であるが、厳密には政治スキルとの関係性に違いがありうる。そのため、結果変数に対する影響の度合いも強弱に違いが出る可能性があると考え、文献レビューを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究はインタビュー調査をもとにアンケート調査を計画している。 2018年度には先行研究のレビューを包括的に行った。とりわけ、政治スキルに関する文献のサーベイを中心に行った。その結果として、本研究の暫定的な仮説を導出することができた。現在まで整理できた内容は、政治スキルが結果変数への影響を直接的および間接的に明確に分類したことである。特に、間接効果においては、媒介変数と調節変数とに分けて因果関係に関する文献をまとめた。 作業が順調に進んでおり、アンケート調査を1年前倒しで実施したほうがいいと判断した。まだ、研究開発人材の特性と政治スキルにとの関連性や、研究開発現場における政治スキルの現れ方に対するレビューは残っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は当初の予算計画を前倒しして、2020年度実施分を申請した。今回の予算交付額の変更は、実施スケジュールに関するものであり、研究計画の大幅な修正を伴うものではない。その代わり2019年度に予定していた定性的調査は1年後ろ倒しで実施する。変更後の2020年度予算(40万円)は、定性的調査に加え、本年度に実施するアンケート調査の分析を進めるために使用する。経費は、研究協力者と韓国現地で作業を進めるのに主に使用されるため、韓国出張費用が大部分を占める。よって、当初の研究計画で想定した活動が中心であり、減額しても研究目的全体を達成する上で支障は生じない。 2019年度上期には作業仮説の精緻化を図るべく、文献レビュー作業を進める。とりわけ、組織レベルの結果変数と政治スキルに関する因果関係について集中的に作業を進める予定である。アンケート調査の作成とデータの収集は2019年度下期に韓国の調査会社を通じて実施する。2019年度にアンケート調査では 、研究開発人材の政治スキルと研究開発における成果との関係について調査する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた機材の購入(統計処理用パソコンおよび統計ソフト)と旅費(国内出張2回)を予算執行していないため、次年度使用額が494,663円生じた。まだ、アンケート調査を実施していないため、機材は購入する予定である。国内出張は今後必要におじて使用する予定である。場合によっては韓国出張に当てる可能性もある。
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Research Products
(1 results)