2020 Fiscal Year Annual Research Report
A comprehensive study of multi-channel marketing
Project/Area Number |
18K01875
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
ウィラワン ドニ・ダハナ 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (90432426)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | マルチチャンネル・マーケティング / 顧客生涯価値 / セグメンテーション / 潜在クラスモデル / ライフスタイル / オンライン店舗 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度では2つの研究課題に取り組んだ。1つ目は、マルチチャネルにおける顧客の購買行動の変化に着目した研究である。具体的には、顧客による新たなチャネルの採用がその後の購買行動にどのような影響を与えるか、その影響はどれだけ持続するかを明らかにすることである。また、チャネルの採用の影響が顧客の特性によってどのように異なるかを検証する。本研究では、新たなチャネルの採用後に顧客の購買頻度と購買金額の変化を実際の購買データを用いて分析している。主な成果として次のことが挙げられる。ひとつは、新たなチャネルの採用による購買行動の変化は顧客によって異質である。長期的な変化を見せる顧客は全体の23%を占め、行動の変化が短期で終わる顧客は全体の43%を占めている。一方、行動変化が見られない顧客は全体の32%を占めている。もうひとつは、顧客間での行動変化の異質性が顧客の特性によって説明できる点である。本研究の成果をJournal of Retailing and Consumer Servicesに掲載されている。
2つ目の研究課題は複数チャネルにおけるマーケティング施策の有効性に関するものである。この課題では、オフラインチャネルとオンラインチャネルの両方で検証を行い、2本の論文にまとめた。ひとつは、オフラインラインチャネルにおけるプロモーション活動による関連購買への影響を明らかにするものである。主な成果として、価格プロモーションが関連購買の4割程度を説明し、その他の要因影響を上回っていることである。本研究の成果はJournal of Strategic Marketingに掲載されている。もうひとつは、オンラインチャネルにおける検索連動型広告の影響を明らかにするものであり、その成果がJournal of Business Researchに掲載されている。
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