2020 Fiscal Year Research-status Report
企業と消費者によるブランドらしさの共創・共進化過程の解明
Project/Area Number |
18K01891
|
Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
白井 康之 大東文化大学, 経営学部, 教授 (20597512)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 裕介 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 准教授 (40454037)
森田 裕之 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 教授 (80295732)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | HITS アルゴリズム / 固有ベクトル / エージェントベースシミュレーション / アンケート分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和二年度においては,以下の3点に関する研究ならびに実証実験を行った. ・埋め込み技術を活用した横断的シングルソースデータに関する分析:昨年度実施した分析結果を取りまとめ,2020年6月に PACIS にて発表を行った.本研究はTV視聴ログやウェブ閲覧履歴に基づき,仮想通貨ユーザを対象として,どのような特徴を持つユーザが仮想通貨ユーザになり得るのか,また,非仮想通貨ユーザに対して,どのような刺激を与えると,仮想通貨ユーザになり得るのかといった視点から分析とシミュレーションを行ったものである. ・多目的最適化に基づくタクシーの位置情報履歴のクラスタリングとその応用に関する研究:タクシーの時系列的な位置情報に基づき,複数の目的関数を同時に満足するようなパレート最適解を多目的最適化手法によって求める実験を行い,多様なニーズを満足するような移動パタンを抽出した.特に本年度は,移動系列の選択方法として,より広範囲をカバーする系列を選択するようなヒューリスティックスを組み込み,現実的に意味のある経路を選択する手法を開発した.本研究成果は今後,国内ジャーナルに投稿を予定している. ・Satisfice の発生を考慮した信頼性評価に基づくアンケート分析手法の提案:アンケート評価において,信頼性の高い回答者,ならびに信頼性の高い評価項目をそれぞれ定量化することで,信頼度に基づくアンケート分析手法の提案を行った.また,複数の商品・サービスに関して実証実験を行い,これらの結果と既存評価結果との比較を行った.その結果として,商品・サービスのカテゴリと信頼性評価の分散に関する知見を得た.本成果は今後国内ジャーナルに投稿を予定している.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画で想定していたデータ収集については,令和2年度の社会的状況により達成できなかったが,逆に,既存のデータを含むさまざまな大規模データに関して,手法の検証を行い,実用上価値のある研究成果が得られつつある.
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度までに得られた結果や今後実施する新たなドメインでの検証結果を踏まえ,共進化過程モデルにおける将来的なビジョン策定までを検討する枠組みを検討したい. 具体的には,各データが持つ特徴をより精緻に分解することで,ユーザならびに商品やサービスに関する特徴変数の整合性を分析するとともに,シミュレーション結果に基づいて未来予測に関するモデルの妥当性の確認を行う.
|
Causes of Carryover |
想定していた実験用サーバについては,データ収集が新型コロナウィルスの影響により困難であること,また,既存PCでの実施が可能であると判断し,購入に至っていない.令和3年度においては,実験用PCを1台程度調達する予定である.なお,成果報告として国際学会等での発表を予定しているが,現在の状況では出張の可否が判断できない.
|
Research Products
(4 results)