2023 Fiscal Year Annual Research Report
Store Loyalty Formation Factors and Influence on Brand Loyalty
Project/Area Number |
18K01892
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Research Institution | Tokyo Keizai University |
Principal Investigator |
本藤 貴康 東京経済大学, 経営学部, 教授 (30367312)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ストア・ロイヤルティ / カテゴリー特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年2月に全国規模でドラッグストアの顧客アンケートを実施し、1万4996名の有効回答を得ることができた。このアンケート調査結果を、回答者のID-POSデータと紐づけを行って、購買履歴に基づいた分析を実施し考察を加えた。調査内容は、カテゴリーに求める機能として「豊富な品揃え(VS)」「特定ブランド(BC)」「優れた品質評価」「特別に安い価格評価」を研究対象である20カテゴリーについて回答してもらった。対象カテゴリーは、医薬品や日用品、食料品からペット用品など幅広くノミネートした。 この結果として、医薬品や基礎化粧品、シャンプーや栄養ドリンクなどは価格感度よりも品質感度が著しく強い結果となっており、カップ麺、菓子、清涼飲料、冷凍食品などは品質感度よりも価格感度が著しく強い結果となっていた。ドラッグストアにおける重点商品であるHBC(ヘルスケア&ビューティケア)カテゴリーはパーソナル需要が多いものが多い傾向が反映された結果と言える。 ここで年間購入金額8万円以上の優良顧客についての傾向は更に特徴的であり、飲食料品を中心とした価格感度の強いカテゴリーは顕著な差が生じていなかったが、医薬品や日用品の品質感度の強いカテゴリーでは、優良顧客の方がより品質重視の傾向が強まっており、ストア・ロイヤルティの高い優良顧客に対して品質訴求しやすい結果が導出された。 研究期間全体を通しての研究成果として、ストア・ロイヤルティ形成中の通常顧客は3年目くらいから購入する食品カテゴリー数が、日用品カテゴリー数を上回り始めることから、ドラッグストアにおけるワンストップ性向を強めながらロイヤルティが強化されることが解明できており、当初予定していた研究仮説はほぼ検証できた。
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