2020 Fiscal Year Research-status Report
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18K01893
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
横山 斉理 法政大学, 経営学部, 教授 (70461126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 伸一 青山学院大学, 経営学部, 教授 (70368554)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | fsQCA / 小売競争 / 顧客満足 / 小売ミックス / 加法の定理 / 因果複雑性 / 等結果性 / 因果非対称性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、国内学会(日本商業学会関東部会11月例会)で1件、国際会議( 2021 American Marketing Association/ American Collegiate Retailing Association Conference)で1件の研究成果の発信を行い、1編の研究論文を出版した。その他に、2編の論文を投稿中である。 国内外の学会では、事例内因果推論を行う手法である過程追跡法(Process Tracing Method)を流通研究に適用することの可能性について発表を行うことで、この手法の可能性を参加者と議論し、知見の共有を図った。研究論文を出版することで、事例研究を方法として採用する研究者からコメントやアドバイスを得ることができた(2021年3月出版、4月時点で4件のコメント・アドバイスが得られている)。 これらにより、どのタイプの現象を扱うときはどの手法が適しているかについての理解が深まり、結果として、学会や論文を通じて研究成果を報告する機会を得たことは、本研究課題の推進に大きく寄与することとなった。2020年度に得られた知見に基づいて、2021年度は、経験的な論文をいくつか執筆できると見込んでいる。ただし、本研究分野では論文の査読に数ヶ月の時間がかかる傾向があるため、年度内に出版できるかを現時点で見通すことはできない。国際会議参加についても、新型コロナ感染症の動向により予期せぬ延期等が生じており、計画通りに研究を推進できるかはやや不透明な状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究においては、研究課題に合致したフィールドにおいてサーベイを実施する予定で、その準備も段階的に進めていた。本年度も新型コロナ感染症の流行の動向を見ながら調査の実現を目指してきたが、最終的に、当面はフィールドでの調査実施は困難であると判断せざるを得なかった。これにより当初計画の変更を余儀なくされ、代替方法を検討・吟味することになったため、遅れが生じてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は、当初計画で実施する予定であった定量分析に向けて、代替的なデータ取得方法を検討し、調査・分析を実施することである。 上記の方策を実行するためには、国内外の研究における調査方法の動向の再確認が必要となるため、まずは関連領域の研究における方法論の動向について改めてレビューを行う。加えて、国内外の学会に参加し、研究内容の動向のみならず、調査・分析手法の動向についても知見を得る。さらには、研究発表を行うことで、さまざまな批判やアドバイスを収集し、より妥当性の高い方法を模索する。その上で、代替手法でデータを取得し、分析・発信を行う。上記のプロセス全体を通して、研究分担者とはこれまで通り定期的に議論を重ねる。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由は、参加予定だった国際会議がバーチャル開催となったことや国内出張がキャンセルされたことにより旅費が不要になったこと、実施予定だったフィールドでの調査に支出予定だった謝金および業務委託費が未使用だからである。 使用計画は、国際会議のバーチャル開催化(一部、未定の国際会議がある)により渡航費がかからなくなったことから、予算の都合により当初計画では割愛せざるを得なかった他の国際会議にも参加可能となった。そのため、その学会への参加費やフロシーディングペーパーの英文校閲費が新たに生じることになるため、それに拠出する。加えて、コロナにより当面は実施不可能となったフィールドでのサーベイの代替調査にも費用を拠出予定である。
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