2022 Fiscal Year Research-status Report
The Companies' Incentives and Consenquences on the Choice and Application of IFRS in Japan
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18K01932
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
仙場 胡丹 名古屋大学, 経済学研究科, 准教授 (10386667)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 財務会計 / 実証 / 企業の動機 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、(財務報告を市場に対し行う)企業の経営者らによる会計基準の選択・適用の際における動機と、その影響(①財務報告の質への影響および②市場に対する経済的影響)について、理論的・実証的に分析を行おうとするものである。具体的には、、日本企業の国際財務報告基準(IFRS)の任意適用という財務報告上のイベントにおける経営者らの動機に焦点を絞り、(1)心理学等の理論を援用し、財務報告を行う主体(企業(経営者ら))における当該行為に対する動機と行動パターンを理論的に識別・分析および実証的捕捉を行い、(2)当該動機の内容の詳細によって、IFRSの任意適用がもたらす財務報告の質への影響および市場への経済的影響を実証的に検証する。2022年度において、前年度に引き続き、特に、価値関連性という視点から、企業の経営者らによる会計基準の選択・適用の際における動機とその影響を分析している。また、合わせて、理論的な検討も進めている。より具体的には、先行研究を読み進み、心理学等の理論について、確認するとともに、体系化する作業が行われている。また、「日本市場のIFRS適用企業 v.s. IFRS適用企業との企業特性が類似しているがIFRs適用をしていない企業」の実証分析を行っている。研究実績については、【研究成果】欄を確認されたい。国際的共同研究も本科研のもとで少しずつ進め、推進しているところである。詳細については、研究実績状況報告書を確認されたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の実績概要に記載しているように、おおむね順調に進展している。具体的には、実績のところに記載しているように、国際的共同研究2つほどを本科研のもとでも進められている。具体的には、国際的視点からみる企業行動および企業統制の在り方についてである。すでに2つの国際的共同研究の成果が投稿中である。詳細については、研究実績状況報告書を確認されたい。
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Strategy for Future Research Activity |
提出した研究計画を実施すべく、心理学等隣接諸科学における「主体の「動機」」や「行動」「結果」との関係の理論を援用し、経営学・会計学の側面から考え る「企業(経営者ら)の動機」理論的分析・分類を行い、その理論に基づき実証的な捕捉を試みる。 すでに、国際的共同研究のもと、「企業(経営者ら)の動機」にかかわる研究も進めているが、さらに、深堀りを進めて、理論的に検討するとともに、さらに、実証的検証を進める方向にいる。
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Causes of Carryover |
コロナ状況とも関係するが、国内出張が実行できていなかった。次に論文の添削費や国内出張に関係支出を行う予定である。
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