2019 Fiscal Year Research-status Report
コーポレート・ガバナンスの変容による財務諸表監査への影響に関する研究
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18K01938
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
佐久間 義浩 東北学院大学, 経営学部, 教授 (20512065)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | コーポレート・ガバナンス / 財務諸表監査の機能不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,財務諸表監査のコーポレート・ガバナンス機能に焦点をあて,企業内外のガバナンスシステムの変容により,財務諸表監査がどういった役割を担ってきているかについて検証する。さらに監査制度改革の結果,財務諸表監査の機能がどのように変化したか,つまり、コーポレート・ガバナンスにおける財務諸表監査の機能にどう影響したかを分析する。あわせて監査制度改革の影響による財務諸表監査の機能不全の原因についても調査する。 当該年度は、実証モデルの構築と分析用のデータベースの構築を行い、あわせてそれらを用いて実証分析を行う計画であった。しかし、継続的に行っている先行研究のレビューの蓄積や監査制度改革の分析とそのアウトプットを中心に行うという実績であった。 とはいえ監査制度改革が頻繁に行われている状況で、先行研究のレビューは必須である。また監査制度改革に関する分析については、アウトプットが出来次第、タイムリーに国外の学会で報告するとともに、その研究成果をまとめて学術誌に掲載している。あわせて財務諸表監査の指標たりうる監査の品質に関する研究については、これまでの研究成果をまとめ、図書として出版している。 次年度は、さらに、オリジナルのデータベースを用いて、テーマに関する分析を深める。並行して、積極的に海外を含めた学会での報告を行い、論文として適宜アウトプットし、海外ジャーナルへの投稿あるいは国内での出版につなげていくことを通じて研究成果を還元する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
近年、監査制度は頻繁に改正されている。そのため、2018年度と同様に、2019年度も先行研究のレビューや監査制度改革の分析を中心に行った。そのため分析に用いるデータベースの構築が遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究を推進するべく、データベースの構築を早急に実施し、適宜、アウトプットする。
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Causes of Carryover |
2019年度の前半は、在外研究のため日本に居なかったこと、アウトプットに想定以上の時間を要した。また年度の後半は、帰国後の累積した大学の業務への対応に終始せざるをえない状況であった。さらにCOVID-19の影響等が計り知れず、予定していた出張・支出がキャンセルとなってしまったため、研究費を使用するタイミングを逸した。 予定していたデータベースのサンプル数を増やすべくデータベースの拡張あるいはアウトプットした成果を国内外の学会等または学術雑誌で積極的に公表していく。
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