2021 Fiscal Year Research-status Report
戦後大衆社会の形成と出版メディア―戦時中との連続性と戦後民主主義に着眼して―
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18K02001
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
阪本 博志 帝京大学, 文学部, 教授 (10438319)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歴史社会学 / メディア史 / 大宅壮一 / 大宅壮一文庫 / 影山三郎 / 「ひととき」 / 『平凡』『明星』 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の主要な研究成果は、次の3点である。 第1に、大宅壮一について次の著作物を公刊した。図書としては、拙編『大宅壮一文庫解体新書――雑誌図書館の全貌とその研究活用』、拙稿「解題 “雑誌人間”大宅壮一の“雑誌図書館”大宅壮一文庫」(公益財団法人大宅壮一文庫編『創立50周年記念 大宅壮一文庫所蔵総目録』)である。雑誌論文としては、拙稿「大宅壮一と立花隆――「智的労働の集団化」・大宅文庫と「田中角栄研究」――」、「大宅壮一『ヂャーナリズム講話』――資料としての雑誌と「智的労働の集団化」――」である。 第2に、戦後ジャーナリズムへの女性参加において重要な存在である『朝日新聞』家庭面「ひととき」欄を創設した影山三郎について拙稿「影山三郎とアジア――東京帝国大学在学時と立教大学在職時をつなぐもの――」を発表した。 第3に、1950年代を代表する大衆娯楽雑誌である『平凡』について「「『平凡』の時代」再考――編集長・清水達夫と報道技術研究会に着眼して――」と題した口頭発表をおこなった。この内容を発展させた論考が収録された図書が、次年度刊行の予定である。 以上のほか、日本メディア学会の機関誌『マス・コミュニケーション研究』第100号に、共著論文「メディア史研究の歩みと課題」が掲載された。研究成果への社会への発信としては、(掲載順に)『日本の古本屋メールマガジン』 第327号・『朝日新聞』2021年11月2日付朝刊・『新聞研究』2022年1・2月号・『文献継承』第39号をとおしておこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で調査等の制約があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
社会情勢を見ながら、最善をつくす。
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Causes of Carryover |
当初国外での開催が予定されていたフォーラムがオンラインでの開催となったため、想定していた交通費・旅費の支出がなくなった。次年度使用額を図書購入等に有効に活用していく。
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Research Products
(11 results)