2022 Fiscal Year Annual Research Report
Globalizatoin and Xenophobia in India: A Case-study of Muslims in Northeast India
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18K02008
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Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
木村 真希子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (90468835)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 南アジア / インド / アッサム / 排外主義 / ムスリム / 移民 / 排斥 / 社会運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は過去2年間、コロナ禍により実施できなかった現地調査を実施した。具体的には、課題3「アッサム州のムスリムの市民的活動と国際的なネットワーク」について8月と2月に現地調査を実施した。コロナ禍により現地調査を2年間実施できなかったため、NRC終了後のアッサム州において、NRCに登録されなかった人々がどのような状況に置かれているのか、また市民権を停止された人々による裁判の状況について聞き取りを実施した。こうして現状を把握したのち、コロナ禍の間にムスリムの女性たちへの生活支援としてはじまった「アムラパリ」の活動を通して、支援の状況と国際的なネットワークに関して重要な知見を得ることができた。また、市民権をめぐる人権侵害の状況に関し、弁護士グループとコンタクトを取って政治的に難しい状況であることをフォローした。さらに、課題3と並行して課題4「北東部他州への影響及びロヒンギャ問題との比較研究」について、文献資料やオンライン上のデータをもとに情報収集と分析を進めた。 こうした研究成果をもとに、2月のアッサム州訪問の際、Royal Global UniversityにおいてGender and Citizenship: Socio-Legal Analysisというテーマで研究発表を実施した。市民権問題は現地において非常に立場のわかれる問題であり、これまでアッサムでの発表を控えていたが、ジェンダーをテーマとすること、共同研究者が準備の上で発表を設定したこともあり、実現した。こうした共同研究はコロナ禍の間に地道にオンライン調査を継続していたことにより実現したものであり、今後は現地調査を利用しつつ、オンライン調査を継続することにより、今までとは異なる成果が期待できることも見いだせた。
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