2019 Fiscal Year Research-status Report
社会的養護(里親家庭)から社会に巣立つ若者の自立支援に関する実証的研究
Project/Area Number |
18K02077
|
Research Institution | Higashi Nippon International University |
Principal Investigator |
中山 哲志 東日本国際大学, 健康福祉学部, 教授 (80327262)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深谷 和子 東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (00015447)
深谷 昌志 東京成徳大学, その他部局等, 名誉教授 (00031542)
石田 祥代 千葉大学, 教育学部, 教授 (30337852)
金城 悟 東京家政大学短期大学部, 短期大学部, 教授 (70225118)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 里子の自立 / 里親の養育意識 / アロマザリング |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、テーマに関係して昨年度実施したアンケート調査を踏まえ、里子の自立に関係して里親の養育意識をより深く理解するための2次調査(「里親の養育意識を探るー里子の自立の観点からー」)を実施した。2018年度の調査は、関東甲信越に住む里親(1258名)を対象に調査した(回収率61.8%)。 2019年度は、北海道、札幌、東京都、兵庫県、明石市、沖縄県の6か所で実施した(実施時期2019.12-2020.1 対象里親,787名,回収率49%)。第1次調査で明らかになった①里親の56.7%が高校卒業後も里子が里親の家からの通学を望み、②里子を「22歳まで育てたい」と考える里親が65.7%に達する。③成人後の元里子が経済的な困窮状態にあったら、実子と同じように援助する(36.7%)。④里親の86.5%が「本当の親の気持ち」で養育していると回答し、たいへんアロマザリングな姿勢が顕著であることをに焦点を当て他地域でも確かめることを目的とした。また、里子の中に共感性が低い里子の場合、養育里親の疲労傾向が高く、そのことは結果として、人との共感性を持つ里子を養育する場合は47.5%の里親が里子の「家からの四大進学」を望むが、共感性が低い里子を養育する場合は、進学させる意欲は8.4%にとどまっていた。里子と気持ちが通い合うとと、里親は充実した養育の日々を過ごし、養育返上などを「まったく」考えない(85.6%)が、「どうしても気持ちが合わない」と66.6%の里親が返上を考えるが、圧倒的に多くの里親は、実親に代わって里子の自立まで養育したいと考えている。そこで、第2次調査では、里子の社会的自立に関係して、25歳以降の里子との関わり方を具体的に人間関係、経済的な関係、居住地関係などから尋ねることによって里親の養育意識と里子の自立をより詳細に探る調査を実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第1次調査を補完する目的で第2次調査を実施し,約50%の回収率で対象里親から回答が得られた。2回の調査から得られた成果を踏まえて、最終年度には里親面接を行う計画で、研究全体のまとめを行う。
|
Strategy for Future Research Activity |
2019年度に実施した第2次調査の結果を分析し、第1次調査との成果とも合わせて、それらの成果を補完する面接調査を実施する。実施地区は、第2次調査で協力いただいた6地区を予定している。そのうえで3年簡にわたる研究成果をまとめ報告書を作成する。
|
Causes of Carryover |
調査結果の回収,データ処理が2020年度になったため。
|
Research Products
(1 results)