2019 Fiscal Year Research-status Report
Accessibility to social resources of the persons with disabilities in disaster settings
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18K02102
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
堤 敦朗 金沢大学, 国際機構, 准教授 (20536726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井筒 節 東京大学, 教養学部, 特任准教授 (00392449)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 障害者の権利 / アクセシビリティ / 災害 / 国際保健 / 死亡率 / 公衆衛生 / 社会福祉 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は次の3つに分類される。(1)災害時における障害者の情報、医療、社会的支援サービスへのアクセシビリティに関する研究や報告を網羅的かつ学術的にレビューすること、(2)災害時の障害者の精緻な死亡率データを算出すること、(3)災害経験時における情報、医療、社会的支援サービスへのアクセシビリティの制限について、障害者である当事者を対象に分析すること、である。当該年度において、(1)については、昨年度に引き続き、United Nations Official Document System(ODS)や、PUBMEDやMEDLINEなどのデータベースから、関連する条約を含む決議や指針、国内外の学術論文、関連資料を収集した。また、WHOの上層部にヒアリングを行った。これらを現在論文化すべく分析や取りまとめをおこなっている。(2)に関しては、被災4県の関係自治体とデータの閲覧などによって死亡データを収集する予定であったらが、新型コロナウイルスのパンデミックにより中止となり、予定通りに収集できなかった。(3)についても、被災支援を継続して行っているみやぎ心のケアセンター、兵庫県こころのケアセンターなど行政・研究機関および障害者関連団体と調整を行っていたが、同様に中止となったため、来年度に持ち越すこととなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の目的の一つである「災害時における障害者の情報、医療、社会的支援サービスへのアクセシビリティに関する研究や報告を網羅的かつ学術的なレビュー」に関しては、関連資料や論文をを収集し、またWHOの上層部にヒアリングを行うことができた。これらを現在論文化すべく分析や取りまとめをおこなっている。一方で、「災害時の障害者の精緻な死亡率データ算出」のためのデータ閲覧作業、「災害経験時における情報、医療、社会的支援サービスへのアクセシビリティの制限」のための障害者である当事者へのインタビューに関し、新型コロナウイルスのパンデミックにより、ほとんどが中止となったために、予定通りに収集できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的の一つである「災害時における障害者の情報、医療、社会的支援サービスへのアクセシビリティに関する研究や報告を網羅的かつ学術的なレビュー」に関しては、論文化をすすめる。遅れている「災害時の障害者の精緻な死亡率データ算出」のためのデータ閲覧作業、「災害経験時における情報、医療、社会的支援サービスへのアクセシビリティの制限」のための障害者である当事者へのインタビューに関しは、次年度に遂行を行う予定である。データ閲覧作業などが不可能となった場合は、少人数の質的な研究へと変更を検討する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス発生に伴い、予定していたインタビュー調査、自治体でのデータ収集作業などがすべてキャンセルとなったため差額が生じた。本年度に予定されていた調査や作業は来年度計画に繰り越す形で調整を行い、執行する予定である。
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