2023 Fiscal Year Annual Research Report
Research Related to Quality of End-of-Life Care for Sufferers of Dementia and Family Satisfaction in Assessments Conducted in Welfare Facilities for the Elderly
Project/Area Number |
18K02129
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Research Institution | Chubu Gakuin University |
Principal Investigator |
後藤 真澄 中部学院大学, その他部局等, 教授 (70301710)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 終末期ケア / 認知症 / 看取り / 高齢者 / 緩和ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
介護福祉施設における終末期ケアの質の評価及び家族満足度に関連する「ケア内容・アウトカム評価」を完結した。しかし、地域密着型サービスとしての認知症対応型共同生活介護(グループホーム)と看護小規模多機能型居宅介護の調査においては、コロナ禍であり、家族への聞き取り調査が困難となった。そのため、職員の現状のケアの実態を把握する研究にとどまった。 介護福祉施設における終末期ケアの質の評価及び家族満足度の調査では、介護老人福祉施設における認知症エンドオブライフ・ケアの家族満足度及び職員によるケアの評価を行い、ケアの質を規定する要因を明らかにした。調査期間は2016年8月-2017年9月までの1年間とした。研究対象と方法は、介護老人福祉施設(22施設、90事例)に対して後ろ向きの事例調査を行った。調査内容は、家族の満足度評価及び職員のケア実施度、ケア到達度評価をもとに、ケアの質に関連する要因を統計的手法にて明らかにした。その結果は、家族の職員のケアに対する満足度は高いが、家族自身を評価する満足度においては、やや低い傾向が見られた。職員のケアの評価は、看取り開始期(実施度)と臨死期(到達度)に差が見られた。臨死期では「基本的ニーズ」が減少し、「症状緩和」が高まる傾向が見られた。家族満足度と職員のケア実施度、到達度との関係では相関関係はなく、両者の評価は一致していなかった。家族満足度に関連する要因は、「家族関係の良否」、「夜間看護師の有無」、「看取り加算の有無」に有意差(p<.05)が見られた。職員の看取りケア実施度、到達度の各群間の評価に関連する要因は、「医療施設併設の有無」、「医療ケアの可否」、「看護師数定数以上」、「看取り加算の有無」に有意差(p<.05)が見られた。 グループホームや看護多機能ホーム職員の実態調査では、看護師の意識と職員数が看取り件数との関係が大きな要因となっていた。
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