2021 Fiscal Year Research-status Report
ソーシャルワーク連携による子どもの進路保障実現に資する地域包括実践モデルの構築
Project/Area Number |
18K02132
|
Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
川島 ゆり子 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (50507142)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野尻 紀恵 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (70530731)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ソーシャルワーク連携 / コミュニティソーシャルワーク / 包括的支援体制 / ミクロ・メゾ・マクロの連動 |
Outline of Annual Research Achievements |
子どもを支えるためには、世帯全体を支援するファミリーソーシャルワークが重要であるということが、地域での子どもを含めた世帯を支えるソーシャルワーク実践の事例の蓄積及び分析により明らかとなった。また、2021年より各市町村で体制整備の本格実施が開始されている包括的支援体制において、ソーシャルワークがアウトリーチを積極的に行うことが提起されており、地域のなかでの潜在化複雑化した個別課題の支援と参加支援、地域づくりが一体的に推進されることが目指されている。 本研究は、コミュニティソーシャルワークとスクールソーシャルワーク研究との交差を目指しているが、特に今年度は地域を基盤としたコミュニティソーシャルワークが、包括的支援体制の中でどのような役割を果たしうるのか、またコミュニティソーシャルワークが、スクールソーシャルワークをはじめとする多領域の専門職と連携実践を行う上で、コーディネート機能をどのように果たしうるのかということを視野に入れつつ、さらにこの実践を地域課題へと展開させていくうえで、どのようにミクロ支援をメゾ・マクロ支援に連動させることが出来るかということを現場のコミュニティソーシャルワーカーと共に、研究組織を立ち上げデータを収集することを目指した。 研究成果としては、コミュニティソーシャルワークの機能研究を進め、ソーシャルワークとしてミクロ実践からメゾ・マクロ実践へと展開していくうえでどのような価値が求められるのかという価値研究を行い、書籍において公表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響により、実践現場へのフィールドワーク、共同研究者や実践者との研究会の実施の遅滞を余儀なくされた。また、包括的支援体制の整備が緒に就いたばかりの市町村が多く、実践現場において試行錯誤の状況が続いている。実践の評価指標を構築するには、さらなる実践の蓄積が求められることが明らかになった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度、最終年度となるためコミュニティソーシャルワーカーに対する量的な研究を実施する予定である。スクールソーシャルワーカーへの調査とクロスすることは、今回の研究年度内では実施することが困難な状況もあるが、少なくとも子どもを含め全世代を対象としたコミュニティソーシャルワーカーのミクロ・メゾ・マクロの連動をどのように評価するのかという評価指標を調査結果から構築することを目指す。
|
Causes of Carryover |
調査の実施が、コロナ禍の影響により1年延期された影響により、次年度使用額が発生している。再延長を行い、2022年度に調査実施予定である。
|