2021 Fiscal Year Research-status Report
地域に暮らす認知症高齢者の日常生活支援ニーズの可視化と背景要因の検討
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18K02139
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
杉山 美香 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (70415503)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者 / 日常生活支援ニーズ / 認知機能低下 / 新型コロナウィルス |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度については、新型コロナウィルス感染症流行に伴う緊急事態宣言の発令等があり2020年度に予定していたが中止となっていた郵送調査及び会場調査を実施することができた。郵送調査は2021年12月に2019年度に実施した都内A区の調査対象者7298名と追加で対象とした同区の他地域の70才以上84才未満の高齢者から無作為に抽出した4337名であった。また会場調査は郵送調査対象者から希望者を募り2022年2月から3月に1146名を対象に実施し、現在、解析のためのデータ整理等の準備を行っている。また、生活支援ニーズに関するインタビューを行い質的に分析した。家事支援ニーズや権利擁護に関するニーズなどに同居家族の有無や性別によって違いがみられた。 また、都内B区2020年11月に1957名に実施した郵送調査結果を再分析し、活動自粛は感染予防の観点から必要なこととはいえ、必要以上な自粛や手紙や電話などによる間接的な他者との交流、身だしなみを整える機会が減った場合、昼寝やテレビ視聴といった、不活発な活動の増加が心身に影響を与えていることが分かった。この研究結果はB区とも協議しのホームページ上で公開した。長期化する新型コロナウィルス流行下での高齢者の活動性の低下は、高齢者の心身の健康状態へ悪影響を及ぼしていると考えられる。しかし、日常生活支援の担い手は活動がしにくい状況が続いており、支援者がどのように活動を実施し、継続するかについてが今後の課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス流行下において、2020年年度に予定していた会場調査が2021年度に延期されたが、年度後半に実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に実施した都内A区の郵送調査と会場調査結果について分析を進め、2019年度に実施した調査結果との比較を行う。また、支援者へのインタビュー調査グループディスカッションなどを2022年度に実施し、どのような支援体制のあり方が効果的であるかなどについて研究を進展させる予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス流行に伴い、研究計画が遅れているため次年度に予算使用額が生じた。次年度については、データ整理に関しての人件費、入力費用、データ保管のためのハードディスク購入、インタビュー調査に関する費用などを使用予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Depressed mood and frailty among older people in Tokyo during the COVID-19 pandemic.2021
Author(s)
Okamura T, Sugiyama M, Inagaki H, Miyamae F, Ura C, Sakuma N, Edahiro A, Taga, T, Tsuda S, Awata S.
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Journal Title
Psychogeriatrics
Volume: 21(6)
Pages: 892-901
Peer Reviewed
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