2019 Fiscal Year Research-status Report
Social support and recovery network of alcoholics
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18K02140
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Research Institution | Tokyo Online University |
Principal Investigator |
若林 真衣子 東京通信大学, 人間福祉学部, 助教 (70550549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 啓 岩手県立大学, 社会福祉学部, 講師 (20646426)
大竹 伸治 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 准教授 (40382577)
森谷 就慶 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (80382696)
若林 功 常磐大学, 人間科学部, 准教授 (20714934)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アルコール依存症 / ネットワーク / 連携 / ソーシャルワーク / 回復支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,アルコール依存症(以下,ア症)者の「回復」像を明らかとし(研究1・2),現存する支援ネットワークを手掛かりに,支援者が支援しやすい環境 について考察(研究3・4・5),研究1~5の結果より,最終的には支援ネットワーク構築について提言することを目的としている. 2年目である2019(令和1)年度は,研究3「ア症者支援ネットワーク構築に成功している地域の各資料の分析」を行い、ア症者を支援するネットワークについて、今までの実践例がなぜ有用だったのか、またどのような課題をもっているのか、「連携」そのものの展開過程・促進要因・阻害要因の観点から分析した。まずソーシャルワークの「連携」の概念について整理し、次にアルコール専門支援を行っている医療・福祉分野の「連携」に関する報告・知見をまとめ、それらが「連携」の展開過程・促進要因・阻害要因の知見と照らし合わせた。 結果、展開過程については個人レベルの顔の見える関係性の段階とその先の広がりや連携内容の底上げの段階があり、支援対象となる地域の現状に応じてその内容が細分される可能性があること、促進要因としては研究会や事例検討会を連携体制構築の要としてきた例は多いが複数の観点からこれが有効であることなど、今までの知見・実践例について一定の根拠を示すことができた。 また、研究4「ア症者支援ネットワーク構築に成功している地域のキーパーソンに質的調査」は開始はしており、支援ネットワークの促進要因について新たな視点を得ているが、現在新感染症予防により調査を進めることが困難な状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は研究3「ア症者支援ネットワーク構築に成功している地域の各資料の分析」、研究4「ア症者支援ネットワーク構築に成功している地域のキーパーソンに質的調査」を行う予定であり、研究3については一定の成果を出してはいるが、一部不足している部分があると考えている(特に海外との比較について)。また、研究4については開始したばかりであり、研究5と併せて本年度・次年度にかけて行っていく予定でいたが、研究実績の概要にも記載した通り、社会情勢により調査を進めることが難しい状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究4「ア症者支援ネットワーク構築に成功している地域のキーパーソンに質的調査」と研究5「現在ア症者支援に関わっている専門職・自助グループ会員・その他精神保健福祉分野の専門家を対象に質的調査」は一部同時に行うことが可能であると判断し、予定していた調査期間を縮めていくこととする。 しかし本書類は新感染症予防のための緊急事態宣言下で作成しているが、緊急事態宣言解除後であっても即座に医療・福祉施設において外部者の来訪が可能であるとは考え難い。 この件については研究班でオンラインミーティングを行い、状況次第では研究期間の延長もやむを得ないという意見が出ている。
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Causes of Carryover |
調査の進捗が遅れているため、旅費・謝金の支出が少なくなっている。
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Research Products
(1 results)