2020 Fiscal Year Research-status Report
精神障害者向けグループホーム職員の感情知性を育む研修プログラムの開発
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18K02150
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
水野 高昌 帝京平成大学, 健康医療スポーツ学部, 准教授 (60458552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 栄一郎 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (00645327)
栄 セツコ 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (40319596)
榊 恵子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (90235135)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 精神障害 / グループホーム / 感情知性 / 研修プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、人事教育や学校教育において感情リテラシー(EQ)の育成プログラムで定評のあるシックスセカンズジャパンの研修に参加した。そこで獲得した知見やスキル、また独自の研修ツールを活用して研修プログラムの立案のシミュレーションをした。また実際の研修プログラムを立案・実施するために必要とされる“EQ Practitioner certification”(米国NPO法人 Six Seconds認定)を獲得し研修プログラムの立案に活用した。また、グループホーム職員としての感情知性に関する「職員の専門性」「障害への理解と無理解」「家族的であることへの葛藤」「相談できる関係性の構築」「葛藤の表出の重要さ」「サービス管理責任者と世話人の役割分担」など前年の研究活動で得られた6つのカテゴリーに関してさらなる検討を行った。そして新たに「障害特性への理解」「職員の専門性」「サービス管理責任者の役割」「世話人の役割分担(技能労働)」「世話人の役割分担(感情労働)」「相談できる関係性の維持・構築」「感情状態の察知」「感情状態の察知」「不穏時の対応」9カテゴリーが改変採用された。また、研究分担者らとこれらの分析成果とともに、研修プログラムの起案に向けて必要と思われる講義演習内容の洗い出しをおこない、「マインドフルネス」「感情リテラシー」「研修カリキュラムの開発方法」等の先行研究から採用すべき項目について検討した。また、第18回 世界作業療法士連盟大会(パリ大会)参加にむけて演題登録した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、今年度は研修プログラムの起案及びNominal Group Analysisによる検討作業が検討されている予定であった。しかし、インタビューデータ抽出作業や研修プログラムの草案作成に時間を要し、新型コロナウィルス流行による外出自粛要請によってNominal Group Analysisによる検討会議の実施が先送りとなっててしまったため、研究計画の練り直しが必要になり、遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度の分析結果を踏まえ、2021年度は、研修プログラムの起案を完了し、それを受けてのNominal Group Analysisによる検討会議の実施方法をオンライン会議(7~8月)による実施可能性の検討を進めていく予定である。2021年度の研究課題として、立案した研修プログラム案を用い、研修プログラムの施行及び効果検証を進めるとともに、本研究の目的である精神障害者向けグループホーム職員の感情知性を育む研修プログラムの開発を完了し、学会発表(第18回世界作業療法士連盟大会 パリ大会)や論文投稿(千葉県作業療法士会 学術誌)、および報告書を通じて、その成果の報告と研究の周知を行う予定である。
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Causes of Carryover |
Covid-19の流行による研究活動における当初計画の遅延・変更が生じ、打合会議費や学会発表等による出張費用など次年度にて執行することが見込まれるため。
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