2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of support evaluation index for welfare supporters in rural areas
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18K02157
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
高木 健志 佛教大学, 社会福祉学部, 教授 (40413512)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 農山村福祉 / 農村ソーシャルワーク / 農山村における生活支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、農山村地域を主な活動領域として、福祉的支援に携わる支援者にとって、福祉支援を行うにあたって利活用可能な結果を提示することを目的とした。具体的には、現在の農山村地域の生活構造の概要把握、農山村の生活構造の理解をふまえた住民が抱える福祉課題とその福祉課題に対する福祉支援者からの実践の聞き取りであった。 現代農山村の住民らの生活構造については、文献研究と農山村の集落の視察、農山村集落住民への聞き取りを通じてアプローチを行った。農山村の集落について、観察を通したフィールド調査を実施したことで、農山村において、とくに、同じ集落でも、比較的高齢者の多い世帯は農業を営んでいるが、50歳代以下の世帯では自家用車で会社や工場等に通勤する、という生活スタイルの世帯とが混在していることが見えてきた。 このことから推測されうることは、従来の農山村における福祉課題とは、高齢化や高齢化に伴う介護問題が多いと考えられてきていたが、実際には、高齢化に伴う介護を中心とした福祉課題に加えて、中年世代の抱えるメンタルヘルスの課題も起こっていることがあきらかとなった。 さらに、農山村を主な活動領域として実践する福祉支援者から調査協力を得てインタビュー調査を実施した。インタビュー調査の結果は、質的方法によって分析した。その結果、農山村を主な活動領域とする福祉支援者は、高齢化問題のみならず、貧困問題や児童問題、精神保健医療福祉に関する問題など多岐にわたる相談を受けつつも、近隣には他職種がいないことから、一人何役もこなさなければならない状況に立たされている、ということが明らかになった。それらのことから、本研究では、農山村を主な活動領域として実践する福祉支援者にとっては、支援者が相談できる機関といった環境整備が重要であることを明らかにできた。
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Research Products
(2 results)