Research on the Construction of a Model of Supervision that Responds to Supervisees' Growth and Supervisor Training and Support System

2023 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 18K02164
• Research Institution: Jumonji University
• Principal Investigator: 潮谷 恵美 十文字学園女子大学, 教育人文学部, 教授 (70287910)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 片岡 靖子 久留米大学, 文学部, 教授 (30389580) ; 岡田 まり 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (40309076) ; 野村 豊子 日本福祉大学, スーパービジョン研究センター, 研究フェロー (70305275) ; 潮谷 有二 長崎純心大学, 人文学部, 非常勤講師 (90285651)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2024-03-31
• Keywords: ソーシャルワークスーパービジョン / スーパービジョンのニーズ / スーパーバイザー養成

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的はソーシャルワークにおけるスーパーバイジーの専門性向上のための成長ニーズに応じたスーパービジョンモデルを提示し、それに基づき効果的なスーパービジョンが実践できるスーパーバイザー養成・育成研修プログラムや支援システムを提示することとした。最終年度となった令和5年度は、国内外のソーシャルワーク・スーパービジョンに関する諸モデルや実践、評価に関わる国内外の研究動向と検証内容の確認、活用の検討を引き続き行った。加えて、ソーシャルワーカーの成長に応じたスーパービジョンへのニーズの検証をおこなった。さらに社会福祉士29名に対するインタビュー調査を行った。これまでの研究を踏まえ、インタビュー中盤にスーパービジョンの基本知識提示をし、その影響も分析した。結果からソーシャルワーク業務経験年数、以前のスーパービジョン経験、業務の困難対応と合わせて、スーパービジョンの基本知識の提示はスーパービジョンへの期待や態度の変化に影響がうかがえた。
全研究期間の研究成果として成長に応じるスーパービジョンのモデルを提示にあたり、先行研究の検討によりスーパービジョンに関する実証的な研究は近年国内で増加しており、スーパービジョンの機能や有効な着眼点、体制の課題を確認できた。更に検証領域の偏りや評価指標、国外のスーパービジョンモデル検討等の成果活用や評価に課題があることを確認した。加えてスーパーバイジーのニーズへの対応にはスーパーバイジーの業務経験と合わせて以前のスーパービジョン関係、焦点となる困難への着眼、スーパーバイザーからの専門性の提示などが要点となることも考察できた。しかし、研究計画にあった、経験豊かな、スーパーバイザー養成、育成に関わっているスーパーバイザー側からの実証を加えることは実施困難となり、効果的なスーパーバイザー養成、育成研修、支援の検討、提示と検証は今後の研究課題として残された。