2022 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の地域居住を支える小規模多機能型居宅介護に勤務する介護福祉士の技術の明確化
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18K02166
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
渡邊 祐紀 東海大学, 教育開発研究センター, 講師 (10461807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 千帆 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (40460282)
天野 由以 目白大学, 人間学部, 専任講師 (20364862)
田口 潤 明治薬科大学, 薬学部, 准教授 (40460290)
安 瓊伊 静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 助教 (00752164)
鄭 春姫 浦和大学短期大学部, その他部局等, 講師 (70749449)
岸野 靖子 日本社会事業大学, 公私立大学の部局等, 講師 (60386290)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 介護福祉士 / 小規模多機能型居宅介護 / 技術 / 高齢者 / 地域居住 / 生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域居住の高齢者を支援する小規模多機能型居宅介護に勤める介護福祉士らの専門性を定義するために、支援の対象である高齢者の「生活の構成要素」とそれらを支援する際に支援者が使う技術の双方を明らかにすることを目的としている。 小規模多機能型居宅介護事業所の「通い」「泊り」「訪問」という事業形態の特殊性や、対象者となる介護福祉士らが普段あまり技術そのものを意識して駆使していない状況が判明したため、追加の調査を実施し「日々の勤務の中で遭遇する場面」にそって駆使する技術を併せて尋ねることとした。調査の結果、勤務中に遭遇する場面として約160のコードが得られ、利用者の健康管理や緊急時の対応を含む支援の提供をはじめ、地域住民との関係性構築、働きやすさや業務の効率化、職員に事業所の方針や法人理念の理解を促す、地域からのニーズに合わせて事業を立ち上げる等の多くの場面が挙げられた。 2022年度は、「日々の勤務の中で遭遇する場面」のコードを整理し、「利用者の生活の構成要素」(8グループ、45項目)と「勤務中に遭遇する場面」(5グループ、22のサブグループ、場面数72)を用いて、小規模多機能型居宅介護事業所に勤務する介護福祉士ら(合計8施設)に面接を行った。面接結果は現在分析中であるが、介護福祉士らが利用者の生活を支える際や勤務中に活用する「技術」として、食事や移動などに関する物や事業所と地域の双方向性を高める働きかけに要する技術に加え、地域資源となる人々との関係性の構築、利用者の希望を実現するための関係者への理解や協力依頼など、本人の社会性や能力の発揮を促す技術などが述べられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小規模多機能型居宅介護事業所の感染対策および移動制限による研究計画の再検討や、これまでの調査結果から介護福祉士の実態にそった結果を得るための調査方法の変更と追加調査の必要性が生じたが、変更後の研究計画にそって実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
地域居住の高齢者を支援する際に介護福祉士が用いる技術に関する面接自体は終えているため、面接内容の逐語録の分析を進め、介護福祉士が支援する生活の構成要素や勤務中に遭遇する場面ごとに、駆使する技術を整理することで「介護福祉士の専門性」の一端を明らかにするための検討を行う。
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Causes of Carryover |
研究成果全体をまとめた報告書の作成等にかかる費用は、2023年度に改めて使用する予定である。
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Research Products
(1 results)