2021 Fiscal Year Research-status Report
障害年金における精神障害者の日常生活・就労・社会的支援の三者関係
Project/Area Number |
18K02173
|
Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
青木 聖久 日本福祉大学, 福祉経営学部, 教授 (10388788)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 精神保健福祉士 / 障害年金 / SCAT / きょうだい / 精神障害者 / 医療費助成 / 日常生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
障害年金を作成する精神科医師へのインタビューについては、コロナ禍の制限もあり、現在2名の実施で止まっている。ただし、3人目についての選定はほぼ決めるところまでは進められている。このことについて、精神障害者の生活支援に詳しい、3名の精神保健福祉士とリモート等で会議の機会を複数回持ち、論点整理等を行うことができた。 次に、前述の研究協力者3名と共に、精神保健福祉士が果たすべき機能や役割を明らかにするための調査結果について、学会発表をした。そこでは、兵庫県と長野県の精神保健福祉士協会で実施した研修会の後のアンケート調査の比較結果について論じている。 一方で、精神障害者の生活支援において、家族、とりわけ、きょうだいに着眼して、これまで3名にインタビューしたものを、SCATを用いて分析、考察し、学会発表をした。 また、精神障害者の日常生活に多大な影響を及ぼす、各市町村が実施する医療費助成の実態を明らかにするために、先進的な都道府県を含む、近畿、中部、甲信の12府県の全462市町村に対して、アンケート調査を実施した。その結果、6割を超える市町村から回答が得られている。加えて、その前段として、12府県への電話調査、医療費助成に取り組んでいる家族会の役員へのインタビュー調査も実施している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響により、直接的なインタビューができなかったことが大きい。一方で、医療費助成については、コロナ禍の状況を踏まえ、フィールド調査から、アンケート調査に切り替え、一定の成果を得ている。ただし、分析等に時間を要しているため、研究の進捗としては、遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が延長しての最終年となる。そのことから、まず精神科医師へのインタビューについては、3人目についても実施する。また、それらの成果を学会発表する。 きょうだいに対するインタビュー結果は、既に学会発表をしているので、論文作成をし、投稿する。 医療費助成については、分析をし、学会発表をする。加えて、追加のインタビューも2名程度から実施する。 以上のことを含めて、最終年度を含めた5年間の研究成果について、冊子等にまとめたいと考えている。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により、インタビュー等として、予定していた出張費が殆ど使えなかった。また、学会等も、リモートになり、出張費が激減している。とはいえ、フィールド調査をアンケート調査に切り替える等の工夫をし、予測以上に多くの回答が得られている。 これらのことをふまえ、最終年である次年度には、アンケート結果、さらには、研究全体を冊子にまとめ、研究成果を発出したいと考えている。
|