2018 Fiscal Year Research-status Report
多文化共生時代の家庭科教員育成拠点の創成と授業支援ネットワークの構築
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18K02186
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
堀内 かおる 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (00252841)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 家庭科 / 家庭科教員 / 力量形成 / 教員支援ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
各学校1人配置で情報交流の機会に乏しい家庭科教員の力量形成を図るためのネットワークの構築と研修のあり方を検討することを目的として、2018年度は第1に、先行事例として顕著な成果を国際的に発信しているカナダのマニトバ州における関連団体へのヒアリング調査を実施した。Manitoba Association of Home Eonomics (MAHE)を訪問し、会長らに対するヒアリングを行った結果、会長は現職の中学校家庭科教師であり、家政学部出身で現地の生活関連企業に勤務するメンバー、教育委員会所属の家庭科カリキュラム専門家らがチームとなって家庭科教員を対象とするセミナーを開催し、新しい教育課程における家庭科教育の在り方を発信していたことが明らかになった。 また、マニトバ州の公立学校教員全員が加入している教職員組合の傘下にあるManitoba Home Economics Teachers Association(MHETA)についても調査した結果、MAHEとMHETAは中核となっているメンバーが重なり、連携をもって家庭科教員支援を行っていることがわかった。 第2に、家庭科教員のバーチャルな情報交流空間をウェブ上に構築するために、これまで本研究代表者が運営してきた家庭科授業研究会を再組織し、その名称を「HELCY」(Home Economics Lesson Community in Yokohama)と改め、ウェブサイトを開設した。HELCYの運営は毎月1回の定例会とともに、今後、ウェブサイトによる充実を図っていく。定例会には、20代の非常勤講師から50代の教育委員会指導主事まで幅広いキャリアと専門性を持つ小・中・高校の家庭科教員が参加している。学校段階の系統性を視野に入れ、生活を多面的にとらえる家庭科授業について、検討し合うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カナダ:マニトバ州における海外調査、家庭科教員支援のためのウェブサイトの構築等について、当初の計画通り、研究を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
第1に、家庭科教員支援ネットワークHELCYのウェブサイトの構築を進展させる。 第2に、教員支援ネットワークを持続可能な教員育成のための一つの方策ととらえ、同様の課題意識を持つ国際的な学術研究へ目を向け、国際学会発表を行い、本研究代表者自身の研究ネットワークを拡張する。
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Research Products
(2 results)