2023 Fiscal Year Annual Research Report
Age-related changes in mental and physical functions in homebound older adults and their association with cooking difficulties and dietary intake
Project/Area Number |
18K02191
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
野口 律奈 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 准教授 (70720796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芝崎 本実 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 助教 (10634256)
野原 健吾 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 助教 (70727726)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 在宅高齢者 / 食品摂取の多様性スコア(DVS) / 混合研究法 / 計量テキスト分析(KH coder) / 調理 |
Outline of Annual Research Achievements |
都内で開催した栄養講座に参加した高齢者216名を対象に、食品摂取の多様性スコア(DVS)と心身機能と食環境の変化に関する質問紙調査を実施し、結果を量的および質的に解析した。量的解析結果:DVSの平均は男女ともに目標の7点を大きく下回り、女性よりも男性の方が低かった。低DVSには、孤食や家庭内孤食が関連していた。男女ともに肉の摂取量が減少し、乳製品と惣菜の摂取量が増加していた。これらには、咀嚼・嚥下機能障害、調理時間の短縮が関連していた。身体的・精神的機能は男女ともに低下し、男性では一人調理回数・食事回数と体重が増加し、女性では調理時間と体重が減少していた。 質的解析結果:調理への取り組み方や食への向き合い方に男女差が示された。男性は食に関して家族に依存的であり、加齢による様々な不便さへの対処方法が思いつかない可能性が示唆された。一方、女性は食に関して自立しているが、加齢による役割変化に対して心の葛藤があることが示唆された。 以上の様に、高齢者の食は、社会や経済、心理的状況と密接に関わっており、栄養素の充足(栄養学的モデル)や疾病予防(医学的モデル)だけでは解決できない。今後、高齢者の食について、栄養学的モデルや医学的モデルの枠を超えた複合的な視点での調査や質的な調査が必要であることが示された。
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