2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of the new food materials which dose not require a lot of salt to form delicious fish paste and shows antioxidant capability
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18K02195
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
西村 公雄 同志社女子大学, 生活科学部, 特任教授 (60167567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 宏樹 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (90250505)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小豆タンパク質 / グルコース / メイラード反応 / 抗酸化能 / ランダムセントロイド「最適化法 / 酸化防止剤 / 糖化 |
Outline of Annual Research Achievements |
グルコース修飾小豆タンパク質は、小豆タンパク質とグルコースを1:10.66(w/w)の割合で混合し、湿度70.0 °C、相対湿度45 %で47.92時間反応させることにより調製され、獲得されたいくつかの機能変化につき検討した。 その結果,フルクトサミン量は,6 時間まで増加し、タンパク質1gあたり373.7 ± 31.6 μmolに達した。一方,その後は時間経過に伴い47.92 時間まで大きな変化が見られなかった。フルクトサミン量の増加が6時間までに起きたことから、6時間までは、アマドリ転移生成物が生成する初期段階の反応が優勢であると考えられ、それ以降はフルクトサミン量に変化が見られなかったため、生成と分解の反応が拮抗していると考えられた。SDS-ポリアクリリアミド電気泳動法分析により、糖化小豆タンパク質の電気泳動易動度は時間と共に徐々に低下することが明らかとなった。これは、メイラード反応によりグルコースが小豆タンパク質に結合したことを示していた。47.92時間反応後の糖化小豆タンパク質のヒドロキシラジカル消去活性(HORAC)値は24.9±1.2 μmol 没食子酸当量であった。これらの結果は、小豆タンパク質は糖化により、この調製条件かでは,大豆の約1/3の抗酸化能を持つことが示唆された。 また,小豆タンパク質の乳化特性を調べた際,その平均粒子径は,0.88 μm を示した。この値は,未修飾小豆タンパク質の1.49 μmより小さく,乳化特性が,未修飾のものより向上していることが推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により,研究室での仕事が制限されたことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
大豆タンパク質で検討したように,最大抗酸化能を発揮するグルコース修飾小豆タンパク質の調製条件を突き止め,その乳化特性を検討し,油の酸化効果を発揮するかどうかを見いだす。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による施設のロックアウトなどにより研究ができず,進捗が遅れたために次年度使用額が,生じた。今年度は,最終年度となるため,糖化小豆タンパク質調製用の試薬購入費に充てる
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Research Products
(4 results)